目に見えず手で觸れることもできない経営管理という仕事は、それを知らない人にとっては想像するのが難しい仕事だ。なかには「管理など仕事のうちに入らない」という意見もある。しかし経営管理はすでに學問領域としても確立され、注目度も日を追って増している。全國人民代表大會常務委員會の成思危?副委員長は人民日報の取材を受け、「中國の管理科學レベルは絶えず高めていく必要がある。世界を目指していく」「中國の特色を持つ管理科學は発展途上國に貴重な參考になるだろう」と中國の管理工學の現狀と展望について語った。
「管理」は生産力のソフトウェア
経営管理とは何だろうか? 例えて言えば、生産力を構成する「ソフトウェア」だ。生産力は一般的に「労働者」「対象」「道具」の3つに分けて考えられているが、この3つを生産力を構成する「ハードウェア」と考えることができる。この「ハードウェア」をどうすればうまく結びつけて動かしていくことができるか、それが「ソフトウェア」、つまり管理という仕事の役割と言える。管理者は、複雑で変化に富んだ狀況の中で、管理の科學と技術を駆使して、予期した目標を達成していかなければならない。
経済學を學ぶことでわかるのは「what」と「why」の問題だけだ。つまり、何が理想的なモデルか、なぜ理想的なモデルなのか。管理工學が問うのは「how」の問題、いかにして理想的なモデルを実現するかという問題だ。管理工學は経済學と異なる學問領域を持つ。
科學的な管理によって、企業の発展と社會の進歩を大きく推進させることが期待できる。だが現在、管理工學はまだ十分に普及しておらず、人々の管理工學への知識はいまだ不十分なままだ。2年前に設立された「管理學傑出貢獻賞」は、まさにこの現狀を打開するためのものだ。管理工學の分野で適切な奨勵制度を設立すれば、學者や企業管理者、一般市民が企業內管理について考えるきっかけとなる。この賞に関心を持って參加してくれる人が増え、管理工學が中國でますます注目されることを願っている。