▽「TD-SCDMA」は海外規格に勝てるか
中國では1Gと2Gの時代、歐州「GSM」と米國「CDMA」の通信規格が利用されていた。中國の従來からの通信キャリアである中國移動が3G時代に向け、中國の自主開発した「TD-SCDMA」のライセンスを獲得し、大きな希望を寄せられている。
國際的にすでに成熟している歐州規格と米國規格のライセンスが同時に発給されたことは、中國移動に大きなプレッシャーを與えている。中國電信によると、「CDMA2000」へのランクアップは「CDMA」のベースステーションに2つの機能基板を増設するだけで可能だ。新たなステーションの設置場所も探す必要がなく、ネットワークのランクアップはすばやく実現できる。中國聯通によると、「GSM」と「WCDMA」の機械設備は約70%の共通點を持っており、「WCDMA」を全國的なネットワークとするにはそれほど時間がかからない。
中國移動はこれまでに、10都市で運営されている「TD-SCDMA」の試験ネットワークを土臺として、既存の2Gネットワークと「TD-SCDMA」との中心ネットワークの統合を果たした。2Gユーザーは電話番號やカードの交換や新規の登録をすることなく3G対応攜帯を使うだけで3Gサービスを利用できるようになる。「TD-SCDMA」の二期プロジェクトも全面的に展開され、09年6月には28都市で新たに「TD-SCDMA」のネットワークが利用可能となる。
ほかの規格と同じスタートラインから始めた場合、中國自前の規格である「TD-SCDMA」に勝ち目はあるのだろうか。中國聯通科技委の劉韻潔?主任は、3Gライセンス発給で「TD-SCDMA」は今後さらに発展していくはずだと語る。「TD-SCDMA」の発展が滯っていたのは、各方面が様子見の狀態で、大量の投資が行われなかったためだ。ライセンスの発給によって退路が斷たれた通信キャリアは、「TD-SCDMA」の発展に盡力していくと考えられる。
中國移動の王建宙?総経理によると、3Gライセンスの発給によって、中國が核心部分の知財権を持つ「TD-SCDMA」の発展は新たな段階に入った。中國移動は今後、さらなる自主革新を進め、「TD-SCDMA」の発展を自己の任務として、「TD-SCDMA」の建設と運営に力を入れ、內需の牽引(けんいん)と安定的で急速な経済発展の促進に積極的な貢獻をしていく構えだ。
中國移動の計畫によると、「TD-SCDMA」は2011年までに全國の地級市すべてをカバーするようになる。中國移動はすでに、3Gブランドのマークと専用番號を打ち出し、さまざまな手段を用いて「TD-SCDMA」の市場普及を促進している。ユーザーの使用を便利にするため、「TD-SCDMA」と「GSM」の通信料には同一基準が適用され、各プランの種類や料金なども同じとなる。販売ルートやサービス資源なども新舊規格での共用がはかられる。消費者の関心が高い「TD-SCDMA」の攜帯端末の問題も大きな前進を果たしている。「TD-SCDMA」の3G時代の成功に期待がかかる。
「人民網日本語版」2009年1月9日
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