全國人民代表大會(全人代)吉林省代表の徐建一氏は、10日午前に行われた同省代表団のグループ別討論會で、大勢の報道陣に囲まれ質問攻めにあった。徐氏がこのように取材対象となった理由は、中國第一汽車集団公司(一汽集団)総経理という、そのもう1つの顔にある。この中國で最も影響力がある國有自動車メーカーの経営者が、金融危機下にある中國自動車市場の現狀と將來をどのように語るかに、報道陣の高い注目が集まっていた。
「金融危機は自動車産業にひときわ大きい衝撃を與えたが、このような衝撃はいつまで続くのか」「中國の自動車市場はいつ低迷から脫することができるのか」。こうした質問から、徐氏と報道陣との遣り取りは始まった。徐氏は「手元にある資料によると、中國の自動車市場全體の販売狀況は、1月にまた前年同月比でマイナスとなったが、前月比では減少傾向が止まった」と語った。一汽集団の販売狀況については「市場全體の狀況と基本的に一致している。今年、當集団の販売臺數の伸びは鈍化し、より激しい競爭に直面するため、全體的な利益は落ち込むと見られる。現在の比較的困難な狀況下で、當集団は自ら一層多くの調整を実施し危機に対応していくことになる」と述べた。だが、徐氏は將來について大きな自信を示しながら、「2009年も自動車市場は成長を維持し続けるだろう。問題となるのは伸び率の大きさだけである」と強調した。また、一汽集団がこの機を捉え業界內で他社と合併し、資産再編を行う計畫があるかとの問いに対し、徐氏は「合併などの再編は政府の指導により、市場の規律に基づき実施されるものである」と慎重な姿勢を示した。
中國市場に自信を持ち続けているのは國內企業だけでない。多くの外國企業も中國市場に一層大きな期待を寄せている。一汽集団の提攜パートナーであるドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループはこのほど、北京にある中國本部で事業計畫「ストラテジー2018」を発表し、中國市場開拓に全力を盡くす姿勢を示した。この事業計畫によると、2018年までに販売拠點數を2000店に拡大し、新車を40モデル以上導入することで、年間販売臺數を200萬臺に引き上げるという。これにより、合弁會社の一汽VWと上海VWは、今後10年以內に販売臺數を現在の約100萬臺から倍増させる重責を擔うことになった。徐氏は一汽VWがどのようにこの販売目標を達成するかについては、明確な回答を示さず、「一汽VWは董事會の決議の基づき厳正に販売計畫を実行していく。當集団とドイツのVWグループのいずれかが、一方的に合弁會社の経営行為を決定することはできない」と述べるにとどまった。(チャイナネット?張悅)
「チャイナネット」 2009年3月16日 |