「経済界の2010年の経済成長への予測を見ると、多くの人が過度に楽観視しており、これは今年の経済に不利となる可能性もある」と、北京天則経済研究所學術委員會の張曙光主席は27日、『証券市場週刊』が主催する中國マクロ経済年次総會の席上で述べた。
張曙光氏は、マクロ経済の発展において、多くの人が短期的な問題を過度に重視しており、長期的な問題への関心が薄いと指摘する。成長が速すぎれば、多くの調整策が実施できないという。
張氏は、2010年は調整のチャンスであると見ている。改革開放以降の30年間、中國の成長と改革の方式は政府を主導とし、國有企業を基礎とし、強國を目標とするものだった。ここから、政府が支配する資源や財力が大きく、長期的戦略と行動を転換し、目標を「強國」から「國民の富み」に転換する必要があることがわかる。しかしこの転換は政府による調整だけで実現できるものではない。
「最も重要なのは市場の指標を調整するための方法を考え、為替レート問題など、相対価格を合理化することである」と、張氏は話す。また、為替レート問題は、內外構造の不均衡や內外の収入不均衡など、中國內部にも影響を及ぼすため、調整しないわけにもいかないと強調する。
さらに張氏は、「為替レートを調整するだけで全ての問題を解決することはできない。短期的政策調整は長期的発展のニーズに基づかなければならない」と指摘した。
「チャイナネット」 2010年3月3日 |