ホンダ中國の広報擔當である朱林傑氏は27日、ホンダ部品公司の従業員のストライキにより、同社の中國にある組立工場4カ所がすべて稼動停止となっていることを明らかにした。工場は3社の傘下で、うち2社は合弁會社、1社はホンダの獨資會社だ。ホンダは27日の時點でまだ対応策を発表していない。
5カ所の工場で稼動停止 7車種に影響
中國の従業員との話し合いが進まず、部品製造會社は稼動停止となり、ホンダの完成車の製造にも遅れが出ている。
ホンダ中國と2社の合弁會社の責任者は27日、『毎日経済新聞』に稼動停止となっていることを認め、すでに部品工場1カ所と組立工場4カ所が稼動を停止していることを明らかにした。
CR-Vやスピリア、シビックなど中國で販売されている7車種に影響が及ぶ。これに獨資會社が生産する車種は含まれていない。
また、ホンダの合弁會社が今週初めから稼動停止となっているのに続き、工場側は従業員に休暇を與え、業務再開時期もはっきりしていないという。
東風ホンダの劉洪副社長は、生産工程を調整し、一部生産ラインの従業員に休暇を與え、別の従業員が作業を行うなどの措置を採っており、まもなく稼動再開できるとしている。
生産高ベースで1日當たり2.4億元の損失
稼動停止は5カ所の工場にどれほどの損失をもたらしたのだろうか。これについて、業界関係者はデータをもとに分析を行った。
2社の合弁會社の4月の販売データによると、2社の1日當たりの生産臺數は1800臺で、それに獨資會社を加えれば生産臺數は約2000臺になる。
ホンダの2009年の年間報告によると、同社の自動車業務(部品を含まない)のアジア?太平洋地區の販売臺數は79萬臺で、うち中國は58萬臺だった。売上高は人民元換算で816億4000萬元、1臺當たりの販売平均価格は10萬元以上。
生産臺數と販売平均価格をもとに大まかに計算すると、4カ所の組立工場の1日當たりの生産高は2億元で、それに部品會社の経営陣がメディアに公表した生産高ベースでの損失額4000億元を加えれば、5カ所の工場の生産高ベースでの損失額は1日當たり2億4000萬元になる。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月28日