ネット上で「40年働くよりも3年の不動産転のほうが稼げる」という話題に注目が集まっているが、そこには、「今の若者はまじめに仕事をしても裕福にはなれない」や「年配の人たちの多くは一生苦労して働いても數十萬元しか貯められないが、まじめに仕事をしない人が不動産や株を転がすことで億萬長者になっている」といった書き込みが見られる。
こういった言葉を聞くとむなしくなるが、この言葉の裏に浮き足立った雰囲気や憂いを感じ取ることができる。もし社會の大多數が勤労や堅実さを放棄して投機を選んだり、社會や民族に浮き足立った雰囲気や慌しい雰囲気が充満するようになれば、これは間違いなく懸念材料となる。「仕事で財を成すのは難しい」という説が出るのは理解できるが、若者が堅実な仕事を軽んじるようになれば、社會全體にとって大きな損失となる。「資本によって富を成す」のは富を蓄積する方法のひとつでしかない。社會に価値を創造することこそ長期的な道なのだ。
隣國の日本にいい例がある。80年代に日本はバブル経済の全盛期に入り、人々は働かずして高い収入と利益を得ようと次々と投機に走り、株や不動産などの資産価格が高騰した。日本の都市部の不動産価格は33年間で100倍に急騰した一方で、製造業で働く作業員の平均給與は20倍にしか上がっていない。