英バッキンガム宮殿は5日、英國王室の2009-2010財政年度(09年3月31日~10年3月末)の支出は2008-2009財政年度に比べ300萬ポンド余り減少し、3820萬ポンドだったと発表した。英國の納稅者1人當たりの負擔に換算すると、62ペンスとなる。
王室関係者によると、王室は現(xiàn)在の困難な経済情勢をはっきりと意識しており、すでに節(jié)約を始めているという。公開された帳簿を見ると、総支出のうち1500萬ポンドはバッキンガム宮殿やウィンザー城など王室の住まいのメンテナンスに使われ、400萬ポンドはロイヤルファミリーの外出費として使用。この2つの費用はいずれも前財政年度よりやや減少している。
女王の「収入」
女王は20年前から、毎年790萬ポンドを英政府から支給され、王室職員への給料やその他の支出に充ててきた。過去20年間、英國の物価は相當上昇したが、女王の「収入」は上がったことがない。しかも、折悪しく、英國は過去最大の財政赤字を記録したため、政府は先月、王室への特別支出金を1年凍結(jié)すると宣告した。
資金不足の危機に直面し、英國王室は細かくそろばんをはじかねばならなくなり、宮殿內(nèi)のベテラン職員の給料も凍結(jié)され、新規(guī)職員の募集も取りやめている。昨年、クリスマス時期に外出した際には、王室の専用列車ではなく、庶民と同じ一般の列車に乗車した。
また、昨年は政府から支給された金額では足りず、女王はこれまでに節(jié)約して貯蓄してきた積立金から650萬ポンドを引き出した。米メディアによると、引き続きこのペースで積立金を取り崩していけば、2012年には底をつくという。2012年はちょうど女王の即位60周年にあたるが、破産という苦しい狀況に直面しなければならないかも知れない。