ここ數年、中國は猛スピードで高速鉄道を建設してきたが、今や世界各國が次々と高速鉄道計畫に乗り出している。先を行く中國は建設業者として名乗りをあげ、経済、貿易、政治的な影響力を拡大しようと高速鉄道の売り込みに余念がない。こうしたことが日本の新幹線技術の輸出を直接脅かす結果となった。
今年7月にアルゼンチンと取り交わした100億ドルの契約にしても、アラブ首長國連邦やブラジル、米國との商談にしても、中國の先行きはわりと明るい。中國の高速鉄道技術は日本の「目の上のこぶ」で、特に中國がミャンマーやラオスの高速鉄道建設を受注し、ブラジルが2016年の五輪前にリオデジャネイロに高速鉄道を建設すると発表したのを受け、日本の不安は高まってきた。
中國は高速鉄道の後進國で、技術を日本やフランス、ドイツなどに學んだことは否定できない。中國は技術の集積化が困難と見て、日本は始めから中國の高速鉄道に対し見下した態度を取ってきた。この10年間、日本は中國への技術移転で大儲けし、中國は莫大な特許料や授業料を払ってきた。ようやく中國の高速鉄道が海外進出して儲ける時がきた。
ここ數年、中國は「市場を技術と交換」する戦略で外國企業の技術を迅速に消化吸収し、自主革新の歩みを大きく進めてきた。あるデータによれば、中國はすでに1000件近い高速鉄道関連特許を出願し、核心技術の15%以上を獨自に革新、車両や施設の國産化率は85%以上に上る。2010年、中國の高速鉄道の設計時速は日本の新幹線より25%速い350キロに達した。
日本人は中國の高速鉄道を非難したり、泥を塗っても仕方がないということに目を醒まさなければならない。中國の高速鉄道は技術導入、消化吸収、再革新の成功例といえる。中國が外國から導入した技術は海外の大手企業と技術移転契約を取り交わしており、盜んだものではない。日本がいくら中國の高速鉄道を非難しても、中國國內の膨大な建設計畫と國外市場の大きな需要がある限り、その発展を阻止することはできない。
「人民網日本語版」2010年10月29日