高速鉄道追突事故で資本市場に大きな波が押し寄せ、25日、高速鉄道関連株は軒並み下落した。経済參考報が取材した専門家の多くは、今回の事故は中國の高速鉄道建設の進度及び將來的な計畫に反省を促し、産業全體に大きな影響を及ぼすと指摘する。
鉄道部が発表したデータによると、第12次5カ年計畫(2011-2015年)期間の鉄道建設規模は3萬キロ、投資額2兆8千萬元に上る。メディアの統計によれば、この鉄道建設の波により、30を超える上場企業に莫大な商機がもたらされたという。簡単にいえば、巨額投資の下、すでに巨大な高速鉄道産業チェーンができあがっているのだ。
しかし今回の事故で、この巨大な産業の將來的な発展は不確定になってきた。
「溫州の高速鉄道列車追突事故は社會の注目を集め、高速鉄道の建設と発展、特に建設進度および安全性に対し、改めて反省を促すことになる」と方正証券の張遠徳研究員は指摘する。
「技術の検証が十分になされるまで、高速鉄道の建設進度は緩慢になり、計畫されている建設距離も短くなるだろう。今回の事故で安全補助システムの信頼性と安全性に問題があることがわかり、一部のシステムを改めて設計?改修し直す必要が出てきた。関連メーカーに大きな影響を與え、重要システムと重要部品の國産化の進捗に影響が出るだろう。また、関連事業の竣工と開通スケジュール、関連設備とシステムの調達にも影響が出るだろう」と続けた。
中國の現在の高速鉄道建設を反省し、建設速度を遅らせる必要があると専門家の多くが指摘。中國投資有限責任公司の黎雪栄研究員も、事故の影響を受け、鉄道投資が緩慢になるとみる。鉄道部の資産負債比率は比較的高いとし、利益は大幅に上昇していないのに、資本的支出が大幅に上昇しているという。
鉄道部が21日発行した1年期200億元の短期融資債券は意外にも流札となり、最終的には主幹事會社が殘高を一手販売することとなった。昨年末時點で鉄道部の負債総額は前年比45.14%増の1兆8900億元、資産負債率は4.38ポイント増の57.44%に達している。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2011年7月26日