△経済面でますます高まる中國の重要性
日本が意識的に、あるいは無意識的に中國脅威論を展開するその一方で、日本経済は中國の重要性をますます切実に感じるようになっている。宋暁軍氏は「生活が大切なのか、白書が大切なのか。日本はこれから選択に際しての混亂に直面することになるが、最終的な結果は明らかだ」と話す。
あるデータによると、中日間の貿易総額は1980年のわずか89億ドルから、2010年は3018億5千萬ドルと約34倍増加した。
宋暁軍氏は「見逃してはならない事実は、中日貿易の規模が拡大を続けると同時に、貿易構造の変化によって生じた貿易黒字と貿易赤字の変化がますます顕在化しているということだ。ここ數年來、中國の日本からの輸入は増加を続けており、これにはASEANの貿易優遇措置を踏まえて間接的に中國市場に輸入された貿易額は含まれていない。反対に、中國の貿易相手の中での日本の地位は年々低下している」と話す。
ある統計データによると、中日両國の貿易において、輸出、輸入、貿易総額という3つの指標がいずれも過去最高を更新した。日本の貿易総額の中で、中國との貿易額が占める割合は2009年より0.2ポイント上昇して20.7%に達し、過去最高となった。
日本貿易振興機構(JETRO)の評価によると、日本の対中輸出は2006年以來増加を続けており、2011年の中日貿易では中國はこれまでの黒字から赤字に転じる可能性が極めて高く、日本は赤字から黒字に転じる可能性があるという。
それでもなお、日本の政界では中國との経済貿易分野での連攜を自主的に強化しようという意欲はそれほど高くない。日本の総合研究開発機構(NIRA)の阿部一知客員研究員はかつて記した文章の中で次のように指摘した。東アジアの複雑な政治生態により、日本政府は経済貿易協力を展開する際に引き続き非常に慎重な態度を取っている。また、増加の変數の一つは、ASEANが東アジア自由貿易圏の中樞で果たす作用がますます目立つようになり、米國が自由貿易圏を利用してASEANに急接近し、中日両國の警戒感を引き起こしていることだ。
「人民網日本語版」2011年8月5日