中國外國為替取引センターが発表したデータによると、8月31日の人民元対ドルレートの基準値は1ドル=6.3867元だった。8月の23営業日のうち、人民元対ドルレートが11営業日で外國為替制度改革実施後の最高値を更新した。専門家は、人民元対ドルレートは1ドル=5元臺に向かって上昇ペースが加速していると指摘する。
短期的に見て、人民元上昇の加速化は輸出企業の倒産、失業の増加をもたらすが、これを理由に人民元切り上げを拒めば、外貨準備高が過度に伸び、將來の人民元切り上げ時の損失が高くなり、政策面の選択肢も狹まる。
また、人民元上昇の加速化は、短期的には國際投機資金の流入を助長し、中國の中央銀行のホットマネー抑制圧力を増大させる面もある。したがって、経済バブルの阻止、産業のモデルチェンジとグレートアップ、輸出企業の倒産ラッシュの回避のいずれを考えても、速すぎた人民元の切り上げは避けるべきだという認識は一般的となっている。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月1日