市場における低迷により、パナソニックは液晶テレビの生産に転じざるを得なくなった。しかし転身するのも時間がかかりすぎた。2011年初頭、同社は製品戦略の見直しを明言、世界のカラーテレビ生産企業において最後発の液晶テレビ生産メーカーとなった。ところが、液晶テレビ市場はすでに飽和狀態になりつつあったのである。
斷腸の思いでパナソニックは大規模なリストラを行い、プラズマ、液晶ディスプレイ事業からの撤退を行った。その後、パナソニックは事業転換を果たし、新エネルギーや環境分野に重點を置くことにした。その一環として2011年4月、同社は三洋電機と松下電工を全額買収し、充電池やロボット、電子部品、照明設備、太陽電池用パネルの生産に充てることにした。これも事業戦略の変化を示している。