政府系シンクタンク中國社會科學院の李揚副院長はインタビューで、「金利市場化の機は熟した。中國は資本市場を大いに発展させ、金利市場化を実現しなければならない。次の段階では、預金の財テク化や融資の証券化などを通して、商業銀行が主導する資本市場の発展を促す必要がある」と述べた。
また、李揚氏は、「今後の人民元レートの上昇余地は小さい」との見方を示した上で、「中國の金融リスクを防止するために最も重要なことは、中國の経済周期の変化を注視することである。バーゼルⅢが定めた資本比率の要件を中國の銀行が満たせるかに注目だ」と述べた。
「金利市場化をどう進めていくか」との質問に対し、李揚氏は、「金利市場化は、市場で金融商品が大規模に取引されることで形成される。銀行が金利を調整するのではなく、金融製品の取引によって金利市場化は実現されるべきである。したがって、まずは大量の資金を銀行から解放することが必要である」と述べた。