資料寫真:ウラン濃縮工場
中國核工業集団はこのほど、蘭州のウラン濃縮基地をメディアに初めて公開し、ウラン濃縮技術の自主化を実現したと発表した。
専門家によると、中國のウラン濃縮は長年拡散分離技術に頼り、國外に後れをとっていた。長年にわたる懸命の努力で同社の研究者は遠心分離機開発の多くの技術的難関を克服し、遠心分離機の開発に成功。遠心分離機の産業応用によってウラン濃縮の生産コストが大幅に下がった。ウラン濃縮技術の完全自主化は國家のエネルギー安全保障と中國の原子力発電の持続可能な発展にとって重大な戦略的意義がある。國際的には通常ウラン濃縮技術の有無がその國が核実験を実施できるか判斷する基準の一つになる。ウラン濃縮のカギを握る設備が遠心分離機で、その製造技術は重要機密に列挙される。
中國が新たに開発した設備について、専門家は「消費電力量は拡散法のおよそ25分の1で、総合的なコストが50%以上下がる」と説明。中國核工業集団蘭州ウラン濃縮有限公司はかつて中國の原子爆弾、水素爆弾、原子力潛水艦、最初の原子力発電所である秦山原子力発電所に核燃料を提供。同社は中國で現在稼動中の17の原子力発電所への核燃料の供給を確保できる。山に囲まれた工場地帯にそびえ立つ巨大な工場の建物。原子力発電所に必要な燃料の濃縮ウランはここで生産される。生産裝置から抽出された濃縮核燃料は再加工を経て、延々と各原子力発電所に搬送される。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2013年6月25日