◆譲渡性預金、預金安定を促進
さまざまな要因により、2014年に入ってから銀行の預金殘高が伸び悩んでいる。中國人民銀行(中央銀行)の最新のデータによると、人民元預金殘高は5月に1兆3700億元増加し、増加分は前年同期比を1100億元下回った。人民元預金殘高の前年同月比の増加率は10.6%に低下し(4月は10.9%)、過去最低水準となった。外貨預金は2014年に急増し、企業の外貨決済の意欲が低下しており、人民元預金の増加に影響を及ぼした。
下半期の預金増減狀況について、交通銀行金融研究センターは、「金融の仲介機関離れの加速、ネット金融の発展、IPO再開などの影響を受け、銀行の預金確保は依然として大きな圧力に直面する」と予想した。
しかし巨額の譲渡性預金は、銀行預金の安定性を高めることが期待されている。中金公司固定収益部は、「監督管理機関は下半期、企業と住民を対象とする譲渡性預金を提供する」と分析した。銀行の資産管理商品と比べ、譲渡性預金は二級市場で譲渡し、預金擔保貸付を行えるといったメリットがあり、一定の流動性を持つ。制定中の預金保険制度は、譲渡性預金の保証を強化し、魅力を高める。譲渡性預金の普及は、銀行預金が資産管理商品や金融市場のファンドに分流するという狀況をやわらげ、預金源の安定化、銀行の資産拡大を促す。
「中國証券報」より 2014年7月4日