「2015世界ロボット大會」が閉幕した。大會は「協力?融合?ウィンウィン、スマート社會のリード」をテーマとし、世界のロボット分野を代表する有名企業や大學、研究機関が集合。最新の研究成果やアプリケーション、問題解決策が展示され、中國のロボット産業に國際交流の場を提供しただけでなく、科學技術のイノベーションと産業の高度化に関する新たな思考を呼び覚ます機會となった。
ロボットの開発、製造、実用化は、國家の科學技術のイノベーションとハイエンド製造業の水準を評価する重要な目安だ。多くの國々がロボット開発を急いでおり、ロボット産業の発展を國家戦略に引き上げ、製造業の優位性を維持、獲得する重要手段にしようとしている。中國が力強い自主イノベーション力を発揮して「製造業の頂點に立つ手段」を獲得、ロボット産業の水準を引き上げられれば、多くの科學技術分野の発展をけん引し、中國全體の革新競爭力向上が期待できる。
ロボット産業は、イノベーション力向上のカギであるとともに、製造業のモデル転換と高度化の要となる。「ロボット革命」は「第三次産業革命」のひとつの切り口と重要な成長ポイントとなる見通しで、世界的な製造業の枠組みにも影響を與える。中國の製造業はいま、資源環境の制約が強まるとともに、人口構成の変化が経済成長の足かせとなる、2つの圧力に曬されている。中國は國內外の厳しい情勢を背景に、「ロボットボーナス」の好機を逃さず、産業の高度化促進への足掛かりとする必要がある。そのうえで「中國製造」の競爭優位性を再構築するには、「中國製造」から「中國智造」に踏み出すことが最も重要となる。