中國商務部は10日の定例記者會見で、2016年1-10月の中國の対外貿易と商務活動について説明した。商務部の沈丹陽報道官は、輸出入の伸びは依然としてマイナス成長だが、中國政府の貿易安定化措置が奏功するのに伴い、貿易構造は一段と改善すると指摘。新たな発展エネルギーが蓄えられつつあり、中國の貿易成長は安定的に改善に向かうとしている。
中國海関(稅関)の統計によると、2016年1-10月の中國の輸出入総額は前年同期比1.9%減の19兆5600億元だった。うち、輸出は2%減の11兆2200億元、輸入は1.8%減の8兆3300億元。10月単月の輸出入総額は0.6%減の2兆500億元だった。輸出は3.2%減の1兆1900億元、輸入は3.2%増の8606億元だった。沈丹陽報道官はこれについて、下記のように説明した。
■貿易成長率は、引き続き安定に向かいつつある。
1-10月の輸出入総額は前年同期比1.9%減と、減少率は前月から橫ばい。10月単月の輸出入減少率を見ると、1-9月の減少率から縮小に向かっている。また、10月単月の輸入額は3.2%増と、3カ月連続でプラス成長となっている。
■貿易方式については、一般貿易の輸出入の割合がやや拡大。
1-10月の一般貿易の輸出入額は10兆8500億元で、前年並み。中國の輸出入総額全體に占める割合は55.5%と、前年同期から1.1ポイント拡大した。
■企業主體別では、民営企業が依然として輸出の主力。
1-10月の民営企業の輸出入額は前年同期比1.7%増の5兆2100億元。中國の輸出額全體に占める割合は46.4%と、前年同期から1.7ポイント拡大した。外資系企業と國有企業の輸出額はそれぞれ1.1%と0.6%減少した。