「チリの招待を受け、中國が環(huán)太平洋経済連攜協(xié)定（TPP）交渉參加國による會議に代表団を派遣する」という情報(bào)が近日、ネット上で伝わっている。一部メディアはこれを、中國が先頭に立ちTPPの道を探る動きと判斷した。さらに中國の経済?貿(mào)易発展においてTPPは重要な役割を演じることができるとし、TPPに加入することでアジア太平洋自由貿(mào)易圏（FTAAP）の建設(shè)を推進(jìn)できるとした。

この情報(bào)と判斷はネット上で議論を引き起こしたが、筆者はこのような議論に一段落をつける必要があると考えている。この會議はTPP交渉參加國による會議ではなく、同會議がこれまでも中國を招待しようとしてきたことから、中國が人員を派遣し様子を見るのは正常なことであるからだ。

米國がTPP離脫を宣言した後、中國がTPPをリードすることが期待され続けてきたが、中國は戦略的な自制心を維持している。中國の態(tài)度と方向性は、習(xí)近平國家主席が杭州G20サミットとダボス會議で主張した內(nèi)容と同じく、地域包括的経済連攜（RCEP）とFTAAPという2つの地域的経済協(xié)力組織の建設(shè)推進(jìn)だ。「中國はリーダーを失ったTPPを引き継ぐ」という、一部メディアの説とは異なる。代表者を派遣するのは、中國がすでにTPP加入を検討しているためとする聲があるが、これは完全に誤解だ。中國は少なくとも現(xiàn)在まで、そのような意志や考えを表明したことがない。

困難な時(shí)期に中國に期待し、世界2位の経済體から支持を得たいと願う、チリの熱意については理解できる。しかしTPPは事実上ストップしており、交渉継続が困難で、さまざまな食い違いが生じる段階に入っている。米國でさえTPPを捨てたというのに、中國けん制を目的に形成された、不平等?不公平?非開放的な協(xié)定を再び拾い上げさせようとは、中國がそんな二番煎じをする可能性は低い。中國は太平洋の対岸のパートナーもRCEPとFTAAPに加わり、TPP交渉參加國及び中國とグローバル化及び世界経済発展を推進(jìn)する意欲のある國と協(xié)力する意向を持つ。各國の異なる政治制度と経済発展段階及び経済力を元に、開放?包括?互恵を重視するRCEPとFTAAPを推進(jìn)していきたい。（筆者：魏建國 中國國際経済交流センター副理事長、中國商務(wù)部前副部長）

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」　2017年3月15日