米通商代表部は火曜日、貿易障壁報告書を発表し、63カ國を名指しで批判した。同報告書は中國について、中國政府の鉄やアルミなどの業界に対する産業政策と財政支援により、過剰生産能力と大量の輸出が生まれ、世界の市場が歪んだと批判した。報告書はさらに、中國の一連のネットワーク?セキュリティ規制を批判し、外國産の情報技術製品?サービスの代わりに現地で生産されたものを用いようとしているとした。
報道によると、米國政府は「國ごと、製品ごと」に貿易赤字の原因を調べる予定だ。中國の他に、米國は日本、ドイツ、メキシコなどの対米黒字大國に圧力をかけている。各國に対する赤字を大幅縮小する奇跡を起こし、米國の雇用機會を創出しようとしている。しかし米國はそのすべてで難航している。
中米貿易を見ると、米國の対中貿易赤字は他國への赤字を上回るが、これは中國の貿易政策によるものではない。中米貿易は大規模であるが、これは中國に経済規模があり、中米経済の相互補完性が高く、互いに必要とするものが多いからだ。両國の貿易に政府間の性質はほとんど含まれず、ほぼすべてが市場の自発的な行為だ。中國は米國の製品に対して、WTOが反対する貿易障壁を設置しておらず、対米貿易黒字を意図したことはない。
中國のインターネット管理には、必要な政治的原則が含まれるが、すべての海外IT企業にとっては平等である。米IT企業は中國の法律と法規を遵守すれば、中國で発展できる。しかし実情はこうだ。多くの米IT企業が中國市場に進出しながら、その一部が中國の関連規定の遵守を拒み、自ら撤退している。さらに一部の企業は中國の條件に従おうとしているが、米メディアから圧力を受けている。「中國に頭を下げた」と批判されることを恐れ、躊躇している。
米國は長期的に中國を「為替操作」と批判してきた。人民元レートが過度に低く設定されており、中國製品の米國製品に対する競爭力を高めているという聲もある。しかし人民元が現在直面しているのは、元安の圧力だ。中國政府の近年の関連政策は、元安の持続を食い止めようとしている。「中國の為替操作」に信憑性がないことは、米國の多くの人に認識されつつある。
現実的には、米國はすでにハイテク國になっており、ハイテク製品により競爭力をつけている。しかし米國は中國に重要技術を輸出することを控え、自國の貿易の強みを強く抑えている。中國が得意とする製品は米國ですでに生産されていないか、生産されていても高コストだ。中米貿易は雙方が利益を受ける、自然な流れである。
政治圧力をかけ貿易相手國との赤字を大きく減らそうとするのは、賢明な措置ではなく、奏効しがたい。國際貿易の現狀は、民間の各種市場要素によって形成されており、政治的手段による影響は非常に限定的だ。米國は輸出を拡大したければ、外部市場の需要に適応し、供給側の構造改革を行い、各國の消費者が好む製品を作るべきだ。
中國経済はすでに高度に市場化している。中國市場に米國の経済繁栄を促進させたければ、市場の手段により実現するしかない。中米経済?貿易協力の実際の過程は、必ずこのようになるだろう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2017年4月1日