BRICS諸國(中國、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカ)は互恵協力を推し進め、利益共有のバリューチェーンと利益融合の大市場を共に構築すべき――。これは先ごろ福建省泉州で開催されたBRICS國政運営シンポジウムで參加者から発せられた心の聲であり、シンポジウムで採択された「泉州宣言」の中核となる內容だ。調和と協力を強化し、力を合わせてより大きな発展余地を切り拓く。そしてより緊密なパートナーシップを共に構築していくことが、BRICS諸國の直面する共通課題となっている。
「発展」はBRICS諸國が取り組むべき重要な仕事だ。発展は最優先事項であり、全ての問題解決につながるマスターキーだ。BRICS諸國はこれまで、いずれも発展を最重要政策とし、多くの人々の最低限の衣食住と安全確保の問題を解決してきた。この10年でBRICS諸國の経済規模が世界全體に占める割合は12%から23%に拡大した。世界の経済成長への寄與率は50%を越え、世界経済の重要な成長エンジンとなり、BRICSの存在感は高まるばかりだ。BRICS諸國が群れを成して頭角を現したことで、世界経済の勢力図は塗り替えられた。そしてBRICSは世界の経済成長を推進する最も重要な原動力となった。同時に、発展途上國でもあるBRICS諸國は、経済発展、民生改善、社會保障制度構築などの面で大きな潛在力と発展余地がある。
「協力」はBRICSの組織の魂だ。それぞれの協力と努力の下で、BRICSは10年の発展を経て、4大陸の5つの地域にまたがる新興経済體となった。経済、金融、文化などの分野で広く交流と対話を進め、多層的で全方位的な協力の枠組みを形成した。BRICS協力の歴史的革新、最も重要な部分は、「三つの超越」を実現したことだ。すなわち、◇政治?軍事同盟の舊來の手法を超越した、非同盟主義の新たなパートナーシップを確立?!螗ぅ钎恁`で線引きする古い考え方を超越し、相互に尊重し合い、共に進歩する新たな道を歩く?!蟀\をはっきりさせる、勝者獨占方式の古い観念を超越した、互恵協力の新たな理念の実踐、――を実現した。BRICS諸國は、日増しに利益融合的な運命共同體となっている。世界経済の成長が停滯し、保護主義が臺頭するなか、BRICS諸國は緊密なパートナーシップを構築し、世界的な試練に対処するためにBRICSの方案を提起する。これはBRICSが世界に対して難題に取り組む信念と力を示すものとなる。
「相互に手本とする」ことがBRICSの協力のカギとなる。BRICS諸國は同じような発展段階にあり、社會の進歩や経済のモデル転換など、各方面で同様のリスクと試練に直面している。國政運営の理念と経験について交流を深めるとともに、相互に學び手本とし、発展の難題を解決するための有効な道を探ることは、各國にとって非常に重要だ。BRICS國政運営シンポジウムに參加した専門家はいずれも、「中國の発展とモデル転換の成功體験は他のBRICS諸國と発展途上國にとって手本となる」との見方を示した。南アフリカの専門家は、「中國の貧困脫卻の経験はアフリカ諸國の貧困脫卻の助けとなる」と指摘。インドの大學教授は、「インドの中小企業は中國の地方企業と中小企業から成功體験を學習し、『MADE IN INDIA 』を発展させるべき」と指摘した。當然のことながら、各國の國政運営の過程で他國のやり方を安易に模倣して取り入れることはできない??陀Q的に全面的に自國の狀況を理解し、相互學習を通じて、自國に適した経済発展とモデル転換の戦略を練る必要がある。
BRICS諸國の國政運営の経験は、BRICSの協力深化のバリューチェーンとなる。利益の共有と融合を実現し、BRICS協力の第2の「黃金の十年」の指針となるだろう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2017年8月21日