ロボット技術は現在、急速に成熟し、すでに一時代を築いている。ロボットは今後、感情が人類に近づき、知能面では人類を超越するとみられている。
柯潔名人が大きく肩を落とし、敗北を宣言した。名人の三戦全敗である。これは烏鎮で開催された「未來の囲碁サミット」の最終日である2017年5月27日、柯潔名人と囲碁ロボットAlphaGoとの公開対戦の一幕である。「ロボットと人類の未來は一體どうなるのだろうか」。「人類は知能を持つロボットをコントロールできるのだろうか」。「両者は共生できるのだろうか」……。この対戦で、そんな議論が巻き起こることになった。
高齢化に対応する日本のロボット産業 2つの基本路線
基本路線の1つは労働力人口の減少を穴埋めし、経済発展を促進させることだ。日本では1970年代からロボットの開発や利用が始まった。2005年、日本では37萬臺のロボットが働き、全世界の40%を占めていた。野村総合研究所の研究によると、今後10~20年のうちに日本の49%の仕事がAIやロボットに代替され、アメリカ、イギリスでもそれぞれ47%、35%が代替されると予測する。
基本路線の2つ目は、消費能力を持つ高齢者や障がい者にロボットが各種サービスをすることだ。日本の高齢者は高い消費能力を持ち、「顕在的ニーズ」に喜んでお金を出す存在である。彼らにはロボットに対するニーズがあるだけでなく、ロボットを消費したりロボットのサービスを購入する力がある。2015年初頭、ソフトバンクが売り出した1000體のロボット「ペッパー」は1分で売り切れた。ペッパーは表情を認識し、対話することができるため、買い物を促したり、高齢者の病気を看ることが可能である。2015年7月、トヨタは様々な研究機関と組み、障がい者や高齢者などが日常生活で自立できるためのヒューマンサポートロボットの実用化に成功している。