世界的に有名なコンサルティング會社、マッキンゼー?アンド?カンパニーのシンクタンク「マッキンゼー?グローバル?インスティテュート」は、「中國のデジタル経済、世界の新トレンドをいかにけん引するか」と題した研究報告書を発表した。要旨は下記の通り。
中國は世界最大のEC市場を持ち、すでに世界デジタル化構造を形成する重要な力になっている。そのデータグローバル化は始まったばかりで、産業投資、ビジネスモデル、グローバルガバナンスなどの各分野で、世界の新トレンドをけん引することになる。
中國は世界で最も活気あふれるデジタル化投資?創業の生態系を持つ。中國は世界最大のEC市場を持ち、全世界のEC取引額の4割以上を占めている。この比率は10年前ならば、1%未満だった。推計によると、中國のEC取引額はすでに、英米日仏獨の合計を上回っている。中國の個人消費関連の第3者モバイル決済取引額は、米國の11倍に相當する。世界のユニコーン企業(時価総額10億ドル以上の未上場スタートアップ企業)の3分の1が中國企業となっている。
また中國の各分野のベンチャー投資規模が、世界トップ3以內となっている。中國の金融テクノロジー分野のベンチャー投資は2016年に世界最大となり、その規模は2-3位を占める米英の合計に相當する。VR、自動運転、ウェアラブルデバイス、教育技術、ロボット、ドローン、3Dプリンターのベンチャー投資は世界2位。ビッグデータ、AI、機械學習は3位。
中國のデジタル経済発展の駆動力とビジョンについては、次の3點から理解することができる。
(一)中國市場は大規模で、多くの若いネットユーザーを擁する。これはデジタルビジネスモデルの急速な実用化に向け、條件を整えている。中國の多くのネットユーザーを利用することで、デジタル企業は新事業を模索し、規模の経済をスムーズに実現できる。中國の2016年のネットユーザー數は7億3100萬人で、EUと米國の合計を上回った。
(二)中國のIT大手3社(百度、アリババ、テンセント)が構築した豊富なデジタル化生態圏は現在、拡張を続けている。3社のベンチャー投資は2016年に、中國全體の42%を占めた。米國の大手4社(フェイスブック、アマゾン、Google、ネットフリックス)の同期の米ベンチャー投資市場への寄與度は5%。中國大手3社が、自國のデジタル産業発展に多大な貢獻を成し遂げていることが分かる。
(三)中國政府はデジタル化企業?組織に開放的な態度を示し、デジタル化発展の積極的な推進者にさせている。政府は以前、デジタル化企業への監督管理を緩めることで、これらの企業が大膽に新事業を展開し、規模を拡大できるようにした。市場の成熟化に伴い、政府は積極的に監督管理を強化し、より健全なデジタル化発展環境を構築するよう取り組んでいる。同時に投資家?開発者?消費者を積極的に支援している。
さらに中國が先に実用化を実現した、多くのデジタルビジネスモデルが、今や全世界で流行している。これには乗り捨て可能なシェア自転車、動畫SNSなどが含まれる。M&A、ビジネスモデルの拡張、技術供給という3つの手段により、國際事業の拡大に取り組む中國デジタル企業が増えている。これは中國が近い將來、世界デジタル化発展の最前線に立つことを意味しているのかもしれない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月28日