ネット通販の祭典「ダブル11」は10年間に渡り中國の消費を見守ってきた。毎年更新される取扱高は、インターネット消費の潛在力の維持を反映し、未來の消費のトレンドを示した。
輸入拡大、消費構造を変える
第1回輸入博覧會の効果を受け、今年のダブル11で天貓國際(Tmall Global)には75カ國?地域の約1萬9000のブランドが集結した。多くの海外企業は評判を高め市場を拡大するという目的のほか、消費市場のアップグレードを受けより多くの品種を中國に進出させようとしている。
多くのECサイトは日韓及び豪州ブランドのサプライチェーンの優位性を維持した上で、歐米市場の潛在力を掘り起こしている。米國の有名なスポーツ用品店チェーン「フットロッカー」、英國の有名ドラッグストアチェーン「ブーツ」など世界ブランド500社弱が、今年始めて中國のECサイトに進出した。
國務院発展研究センター新経済研究員の朱克力氏は、「ダブル11の輸入動向は、中國の未來の消費構造の変化を反映する理想的なバロメーターだ。中國は今後、輸出?輸入を共に重視し、世界に向け新たなボーナスを引き出し続ける」と述べた。
オンライン?オフラインの融合が深化
ECシンクタンク?電子商務研究センター主任の曹磊氏は、「新小売」などの変化が進む中、消費者のオンライン?オフラインの雙方でのショッピングの傾向が強まっていると指摘した。
関連データも、この融合の深化を証明している。アリババによると、今年のダブル11には北京?上海?広州?深セン?杭州などの都市の100以上の新小売ビジネス圏、20萬店舗のスマート店が関連販促活動に參加する。
オンライン消費、産業のデジタル化をけん引
ダブル11の10年間の発展を振り返ると、オンライン消費が物流など関連企業の発展に與えた変化が、最も直接的かつ明瞭であることが分かる。宅配?物流は倉庫保管、仕分けスマート化、通関円滑化などの支援を受け、効率をさらに高めた。
菜鳥網絡がダブル11期間中に発表したデータによると、海関(稅関)総署の業務システムとの連結により、今年ダブル11の輸入小包の通関手続き効率が大幅に上がった。ダブル11が始まってから約9時間後、輸入小包の通関件數が1000萬件を突破し、昨年より10時間半も短縮された。スマート物流中堅ネットワークが、全國の一部の越境保稅園區內で「秒レベルの通関」を実現している。
関連産業のスマート化の推進のほか、消費規模の拡大も川上企業の生産のデジタル化モデルチェンジを力強く促進している。消費ネットワークはさらに、産業ネットワークの発展をけん引する。
朱氏によると、ダブル11のデータの更新が続いているが、これは中國のオンライン消費に依然として大きな爆発力が殘されていることを反映している。需要側と生産側は今後データを通じ好循環を形成し、消費の國民経済におけるけん引力をさらに拡大することになる。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2018年11月13日