中國の「國務院聯防聯控機制(新型コロナウィルス共同防疫対策機構)」は24日の記者會見で、防疫対策、企業の営業?生産再開、実體経済に対する金融サービスの狀況を説明した。
防疫対策と企業の営業?生産再開を支えるため、多くの金融機関が主體的に、感染癥の流行による影響が大きい企業へ與信支援を行っている。中國人民銀行(中央銀行)金融市場司副司長の彭立峰氏は、企業の資金圧力を緩和するために人民銀行が3000億元の特別借換政策を進めており、2月20日時點で重點対象企業727社が支援を受けたと紹介。人民銀行が関連部門と共に、防疫対策資金を使って全行程モニタリングを実施し、最も必要とされるところに資金を充てていると話した。
企業の営業?生産再開には原料の調達、給料の支払いが必要で、既存の借入を継続するだけでなく、新たな資金需要も発生する。これに対して中國人民銀行は、普遍的恩恵が及ぶ政策ツールが広範囲をカバーする機能を発揮し、銀行が企業の新たに増える資金需要に対応することを促すと同時に、銀行の貸出金利の引き下げやサービス費用の減免を誘導している。政策的には中小企業と民営企業を偏重し、無擔保貸付や中長期貸付を通じて資金支援の質と効率を高めた。
起債企業の一部で経営難の狀況がみられることについて彭立峰氏は、人民銀行が反循環的調節を強化したことで現在の債券市場には十分な流動性があり、起債による資金調達コストは下がっていると説明。1年物と3年物のAAA級ミディアムタームノート(MTN)の利回りはそれぞれ2.75%、3.05%と、春節前に比べ30ベーシスポイント下がっており、起債による資金調達コストの低下は企業の借り入れに有利に働くとしている。感染癥の流行が金融機関と企業の起債に影響を及ぼす可能性があるため、人民銀行は専用のグリーンルートを設立し、発行効率の向上で企業の借り換え圧力の緩和を図ると説明した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2020年2月25日