絶えずアップグレードするサービスの革新
復興號の254項目の重要な基準のうち、84%は中國基準で、性能はこれまでの列車にくらべて一段と優れている。中車四方公司の郭鋭チーフエンジニアは、「すべての細かな點で完璧を追い求め、ボギー臺車の取り付け案だけでも90種類設計し、數千回に渡って繰り返し検証を行っています」と語る。また、中國工程院の何華武院士は、「中國は先駆けて時速400キロ以上の高速鉄道システムで要となる技術パラメータの変化の法則を見つけ出すことに成功し、高速鉄道の技術の自主化、標準化、シリーズ化を全面的に実現し、高速鉄道における中國の核心的な競爭力は非常に高まりました」と述べた。
技術を自主コントロールし、運行もより安全でスマート化したものとなる。京張高速鉄道が北斗衛星測位システムを採用し、自動運転などを実現したことにより、中國は初めてスマート高速鉄道を持つこととなった。インターネットを使った切符購入でのオンライン座席指定、顔認識による速やかな駅への入場、攜帯電話での食事予約などのサービスは、高速鉄道の旅客にモバイルインターネットによる利便性をもたらした。
地域の調和した発展で経済はより繁栄する
「交通が便利になり、訪れる観光客がますます増えて、観光園は60以上の貧困世帯に増収をもたらし、暮らしはより満ち足りたものになりました!」。そのように語るのは、江西省吉安市萬安県のフラワー観光園で責任者を務める郭慶全さんだ。2019年に江西省南昌市と贛州市を結ぶ昌贛高速鉄道が開通したのち、萬安県の農村観光は新たなチャンスを迎え、昨年の中秋節と國慶節の期間には1日當たりの観光客が延べ1萬2000人となった。特産品も昌贛高速鉄道によって売上げを伸ばし、現地の経済を力強く刺激した。
開通に次ぐ開通で、高速鉄道は発展をよりバランスの取れたものとしている。四川省成都市と貴州省貴陽市を結ぶ成貴高速鉄道が通ったことにより、四川省南部の宜賓市、雲南省北部の昭通市、貴州省西部の畢節市などの地域では初めて高速鉄道が乗り入れることとなった。また、陝西省寶鶏市と甘粛省蘭州市を結ぶ寶蘭高速鉄道の開通で、中國北西地域は全國の高速鉄道網と完全に繋がった。2019年末までに、50萬人以上の人口を有する都市に対する高速鉄道網のカバー率は86%に達している。
高速鉄道の運行により、沿線には産業ベルトと観光エリアが徐々に形作られ、中國における人の移動、経済の循環、物流などはますます活発になってゆく。
「北京週報日本語版」2021年1月29日