新製品が輸入博(中國國際輸入博覧會)に登場すると、直ちにライブ配信スタジオから販売される。ある展示品に至っては開幕前の事前展示の段階で中國の買い手に購入される。ある出展業者は笑いながら、優良商品は輸入博に引き留められないほどだと語った。
輸入博に3回目の出展となる資生堂は今年、ライブ配信スタジオを輸入博の展示ブースに設置した。コスメブロガー、成分解析士、製品のベテラン研究開発者によるライブ配信により、輸入博の新製品が「時差ゼロ」で消費者に屆けられる。そのライブ配信の視聴者數は通常の8倍にのぼっている。
資生堂は特殊なケースではない。出展業者は展示ブースを設置する際に、期せずして同時にライブ配信スタジオを設置した。その重要な理由は、「展示品を商品に」「商品を人気商品に」の後押しをするという、輸入博の大きな影響力だ。多くの新商品?優良商品が輸入博でお披露目されると、直ちにライブ配信スタジオに注文が殺到する。
デカトロンは前回の輸入博にインフレータブルボートをもたらした。このニッチに思える商品はその後の「ダブル11」のセールで売上が400%超アップし、全國の在庫も売り切れたほどだ。デカトロンは歐州から緊急で在庫を回し、中國市場の注文に対応した。輸入博の宣伝効果の高さが伺える。
消費市場が活況を呈し、生活改善類の消費が急増し、オンライン消費が熱を保っている。今年の輸入博のロレアル展示ブースでアジア初公開となった新製品、サンローラン「口紅プリンター」は4日、ECプラットフォームで同時に予約販売が始まり、同日中に売り切れとなった。
レゴグループは第4回輸入博で世界初公開の7つの新商品を発表した。同社は4年連続で輸入博を初公開の場に選んだ。またレゴのECプラットフォームも同時にライブ配信を行い、新商品が直ちに輸入博の會場を出た。レゴグループのシニアバイスプレジデントで中國區総経理の黃國強氏は、「輸入博の舞臺には宣伝効果がある。過去數年に輸入博で公開した商品は市場で大反響を呼んだ。當社の事業はこの4年間で毎年新たな段階に上がり、日々向上している。輸入博の影響力は顕著だ」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2021年11月9日