第30回アジア太平洋経済協力會議(APEC)非公式首脳會議が15日から17日にかけて米國のサンフランシスコで開催された。國連事務次長兼國連アジア太平洋経済社會委員會(ESCAP)事務局長のアリシャバナ氏は人民日報の獨占インタビューでこのほど、「APECはアジア太平洋地域の発展にとって非常に重要だ」と述べた。
ESCAPは國連の主な地域委員會の1つであり、地域経済一體化などの問題において積極的な役割を果たしてきた。アリシャバナ氏は、インドネシア政府部門および世界銀行やアジア開発銀行などの機関で勤務した経験があり、2018年11月に國連ESCAPの事務局長に就任した。
同氏は、「中國はアジア太平洋地域の多くの國にとって最大の貿易相手國であり、中國の政策は相手國に大きな影響を與えるだろう」とし、次のように述べた。我々は中國がアジア太平洋地域の安定維持に向けた役割を果たし続け、APECなどの多國間メカニズムを通じて多國間貿易體制の改革支援に貢獻することを期待する。
中國市場は成長を続けており、中國は新たな技術?製品?サービスの開発に注力している。その発展は、地域やその他の國々に大きなチャンスをもたらした。電気自動車と電子商取引の分野における成果がその一例だ。電子商取引におけるエコ包裝やサプライチェーンにおける省エネ?排出削減の推進といった面で、中國企業の環境保護活動の実踐は目覚ましいものがある。
中國は先般『國境を越えたデータの流れの規制と促進に関する規定(意見募集稿)』を発表し、法律に基づいた秩序ある自由なデータの流れをさらに標準化し促進するためにパブリックコメントを募集した。これにより、関連事業を行う多國籍企業のコンプライアンスの負擔が大幅に軽減される見通しだ。経済協力開発機構のデジタルサービス貿易制限指數によると、既存のデータフロー制限が10%削減されれば、アジア太平洋地域のGDPは0.37%上昇するという。
「中國は國際法と規範を遵守し、知的財産権を尊重、公正かつ透明な監督管理を確保し、他のアジア諸國に模範を示している」。アリシャバナ氏は、中國が規制改革の実踐と経験を他國と共有し、法による交流と対話を促進、地域協力を強化できるとみている。
同氏によると、中國は『アジア太平洋地域における國境を越えたペーパーレス貿易円滑化に関する枠組み協定』の締約國であり、中國は協定の発効と実行を積極的に支援している。國境を越えたペーパーレス貿易は、世界貿易の発展を促進する効果的な方法だ。未來を展望すると、この協定は『一帯一路』共同建設の枠組みの下でデジタルシルクロード建設など相乗効果を生み出し、より多くの人々に利益をもたらす見通しだという。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2023年11月19日