攜帯電話を取り出し、QRコードをスキャンし、軽くタップする。十數秒だけで決済を手軽に行える。微信や支付寶などの攜帯アプリはすでに、中國人が日常的に用いる決済方法になっている。
數十年の発展を経て、中國は中央銀行決済清算システムを中心とし、商業銀行、清算機関、非銀行決済機関などが共に參加する、カバー範囲が広く安全で高効率な決済清算システムを構築済みだ。うち非銀行決済業務は中國のデジタル経済やECなどの新業態の興隆により急発展し、少額の便利な決済分野で重要な力を発揮している。
一般の消費者と店側にとって、微信や支付寶などの日常的に用いるアプリによる決済は非常に便利だ。
ワンタップで気軽に決済。上海で働く王宇泓さん(女性)は、「食材の購入、乗車、會食などのシーンでの決済は額は大きくないが小銭が出やすい。今や微信や支付寶などの決済方法がほぼすべての屋臺にまで普及し、決済が非常に便利だ。多くの銀行が自前のネット銀行アプリを出しているが、私はそれほど多くのカードを所持したくない。少額決済は手間暇を省くことが目的だ。カードやネット銀行アプリが多いと管理が面倒だ。多くの口座にパスワードを設定するのも厄介だ」と述べた。
クーポン券でお得に。北京在住の王さん(男性)には最近、買い物に行く前に攜帯電話に目を向け、セールをチェックするとう新たな習慣ができた。クーポン券があれば先にオンラインで取得し、店で使用するという。「娘から先日、大衆點評や美団などのプラットフォームでクーポン券を取得するよう教わった。確かにかなり安くなった。例えば私がよく食べる焼餅だが、オフラインでは1.5元だが、オンラインでクーポン券がある場合は0.5元で買える。買い物の楽しみが増えた」
柔軟に使用し資産管理も可能。山西省の紀嘉欣さん(女性)は、非銀行決済により通勤や買物などの少額の取引が便利になり、プラットフォームから提供される資産管理サービスも魅力的と感じている。「微信には零銭通が、支付寶には余額寶があり、手元の小銭の整理に役立つ。これらの資産管理サービスの多くが直ちに引き出すことができ、余ったお金を貯めても決済の妨げにならない。しかも資金を遊ばせているうちに1日単位で一定の収益を得られる。こうすることで柔軟な使用と資産の維持と増加を同時に実現できる」
決済手數料が低下。劉さん(女性)は家族と雲南省昆明市で雑貨卸売店を経営している。「このビジネスでやり取りされる資金は大きくない。銀行に行くのは時間がかかり、現金は數え間違いが生じがちだ。非銀行決済の利便性が上がったことで、顧客の待ち時間を減らし、その調達効率を高めた」
中國人民銀行の関連データによると、非銀行決済機関の現在の年間取引件數は1兆回以上で、金額は400兆元弱にのぼる。前者は全國電子決済業務全體の約8割、後者は約1割を占めている。1日平均の支払準備金殘高は2兆元以上で、10億人以上の個人と數千萬の業者にサービスを提供している。中國人民銀行の張青松副総裁は、「中國の個人の銀行口座保有率は95%以上で、中?高所得エコノミーの平均水準を上回っている。モバイル決済普及率は86%で世界一」と述べた。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2024年1月3日