國際銀行間通信協會(SWIFT)が発表した最新の月間報告書によると、國際決済通貨としての人民元の決済額シェアは今年6月に4.61%となり、前月比で0.14ポイント上がり、8カ月連続で世界4位の決済通貨としての地位を維持した。2022年11月の2.37%と比べるとほぼ倍になった。
2009年に越境貿易人民元建て決済が始まってから現在にかけ、人民元國際化は10數年の発展を経て旺盛な生命力を放っている。現在は中國の金融機関、企業、個人による越境取引総額のうち半分弱が人民元建てだ。主要オフショア人民元市場の殘高は1兆5000億元弱で、人民元建ての金融商品が日増しに豊富化している。國際通貨基金(IMF)は2022年5月、特別引き出し権(SDR)の通貨バスケットにおける人民元の構成比率を10.92%から12.28%に引き上げた。これは國際社會の人民元市場化改革の成果に対する高い評価の現れだ。
人民元の國際化が加速していることにはどんな理由があるだろうか。中銀証券グローバルチーフエコノミストの管濤氏は、「まずは中國の貿易?投資規模が大きく、中國が世界一の商品輸出國と世界2位の商品輸入國で、外資導入大國で対外投資大國であるためだ。この世界経済との緊密な関係により、人民元の域外での流通?利用が力強く支持されている。次に中國は責任あるマクロ経済政策を堅持し、人民元の信用を保証している。それから中國は金融市場の雙方向の開放を加速し、人民元資本勘定の國際化が持続的に上がり、外資の人民元建て金融資産の追加を促している」との見方を示した。
中國民生銀行チーフエコノミストの溫彬氏は、「現在広く行われている二國間及び多國間金融協力により、人民元の國際的な準備高としての機能、使用シーン、利便性が持続的に上がり、人民元オフショア融資の効果がさらに顕著になっている。人民元は決済で最も使用される世界4位の通貨に戻り、外資の中國債券資産への投資の自信を築いた」と述べた。國家外貨管理局が発表した最新データによると、今年上半期の外資による域內債券買い増し額は800億ドル弱で、同期としては過去2番目に高い數値となった。
アナリストは、FRBの高金利維持の影響を受け、人民元を貿易融資通貨として利用するグローバル企業と新興市場國企業が増えていると指摘。人民元レートの変動幅は比較的安定しており、融資利率もドルを大幅に下回る。
復數の市場関係者によると、人民元の対ドルレートが6月も低下したが、これは人民元の越境貿易決済における使用範囲の持続的な拡大に影響しないという。これはその他の新興市場通貨や円などの先進國通貨の為替レートが大幅に低下する中、人民元レートが高い強靭性を維持したためで、越境貿易で人民元を受け入れる域外企業が増えている。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2024年7月29日