「南水北調(diào)」プロジェクトは、中國(guó)南方地域の水を北方へ送り、北方の水不足問(wèn)題を緩和するというものだが、このほど、渤海の海水を砂漠へ送り、ゴビ砂漠を農(nóng)地に変えるという「海水西調(diào)」プロジェクトが提起され、大きな議論を引き起こしている。ウルムチで5日、「陸海統(tǒng)一計(jì)畫(huà)?海水西調(diào)ハイレベルフォーラム」が行われ、全國(guó)各地の専門(mén)家が同プロジェクトの推進(jìn)に向け、さまざまな意見(jiàn)を出した。

同サミットで総括演説を行った中國(guó)ハイテク産業(yè)化研究會(huì)海洋分會(huì)の張寶印秘書(shū)長(zhǎng)（高級(jí)工程師）は、「海水西調(diào)」は絶対に不可能なことではないと表明、「海水はどれだけ使っても枯渇することはない。また、渤海はフンサンダク砂漠からわずか400キロのところにあり、地理的にも非常に近い」と述べる。

フンサンダク砂漠は、北京の気候に深刻な危害を與える最も近い砂漠の1つだ。渤海灣には黃河、海河、ラン河、遼河など、大陸から多くの河川が流入しているため、塩分の含有量も相対的に低い。このような恵まれた地理的條件により、渤海が選ばれることとなった。

研究によると、もし渤海の海水を500キロにわたって北方大陸に引き入れ、內(nèi)モンゴルや新疆の砂漠にある構(gòu)造盆地や大小さまざまな塩水湖に送ることができれば、人工海を形成し、砂漠化を抑制し、濕地面積を拡大し、海水の自然蒸発を通じて西北地域の濕潤(rùn)気候條件を提供し、降雨量を増加させる水蒸気の供給源を増やすことができるという。これにより、水不足など西北地域?華北地域の劣悪な生態(tài)環(huán)境を根本的に変化させることが可能だ。

「海水西調(diào)」の構(gòu)想の中で、最も多かった疑問(wèn)は、「海水を引き入れることで大陸部の土壌に影響があるのではないか、取り返しのつかない生態(tài)影響を與えるのではないか？」というものだった。これについて、張秘書(shū)長(zhǎng)は、「海水西調(diào)はいかなる悪い結(jié)果ももたらすことはない」と表明している。（編集SN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2010年11月15日