中國(guó)大學(xué)統(tǒng)一入學(xué)試験(通稱「高考」)の語(yǔ)文(國(guó)語(yǔ))試験が今月7日に実施され、作文の出題內(nèi)容が明らかになると、人気ドラマ「覚醒年代」がネット上の検索ランキングに登場(chǎng)した。なぜならば、今年の高考の作文のテーマは、「共産黨の歴史」だったからだ。放送開(kāi)始から人気を集めていた「覚醒年代」はちょうど、陳獨(dú)秀や李大釗、蔡元培などが、100年前に中國(guó)共産黨を結(jié)成した、正義の血が沸き立つ、偉大な歴史を描いており、「覚醒年代」の余韻に浸っていたネットユーザーからは、「今年の高考の作文はラッキー問(wèn)題だ」という聲があがっている。
中央テレビ局(CCTV)の司會(huì)者?撒貝寧は以前、番組「開(kāi)講啦(Voice)」で、「『覚醒年代』の史料は、高考の試験問(wèn)題にも出て來(lái)るに違いない」と予想していた。そして、高考の國(guó)語(yǔ)の試験問(wèn)題が配布されるや、「覚醒年代」を見(jiàn)たことがある受験者らは、「ラッキー」と心の中で大喜びした。
雲(yún)南省、四川省、貴州省、西蔵(チベット)自治區(qū)、広西壯(チワン)族自治區(qū)の作文のテーマは、「中國(guó)共産黨が歩んだ100年の歴史」で、「『可為と有為』に対する理解を書(shū)きなさい」という問(wèn)題だった。ある受験生は、「『覚醒年代』の感想文を書(shū)いたようなものだ」と話した。
また、山東省、河北省、湖北省、湖南省などのテーマは毛沢東の「體育の研究」で、ネットユーザーからは、「『覚醒年代』の『精神を洗練させ、心身を強(qiáng)くし、心力と體力を一體にすれば、世の中には不可能なことはない』というセリフをそのまま書(shū)けば良かった」との聲が寄せられている。
今回の高考の作文では、「覚醒年代」の內(nèi)容をどれほど使うことができたのだろう?海南省と遼寧省、重慶市の高考には、「人」という漢字に関するイラスト問(wèn)題があった。そこには、「覚醒年代」の辜鴻銘の「中國(guó)人の溫和善良」という部分をそのまま使えるという聲もある。一つの國(guó)の內(nèi)在的精神文明こそが、民族がいつまでも繁栄するための根本的な要素だとする內(nèi)容だ。
「人」とは何なのだろう?分別のある人は和して同ぜずも、口げんかの後はお辭儀をする。これが分別のある人だ。
また、學(xué)問(wèn)教養(yǎng)ある「人」は、友人と互いに労わり合うことができ、相手の顔を見(jiàn)ると、笑顔になるものだ。ドラマの中で、蔡元培は、陳獨(dú)秀に、北京大學(xué)の文學(xué)部長(zhǎng)になるよう3度要請(qǐng)する。そして、二人が大雪の北京でついに出會(huì)った時(shí)、しっかりと抱き合いながら、相手の服に付いた雪を払う。そこに偶然居合わせた外國(guó)人の畫(huà)家は、そのシーンを描いた。その絵を見(jiàn)ると、學(xué)者の謙虛さ、大志、気骨を感じることができる。
「覚醒年代」は、1915年に「青年雑誌」が創(chuàng)刊され、1921年に「新青年」が中國(guó)共産黨の機(jī)関紙となり、新文化運(yùn)動(dòng)、五四運(yùn)動(dòng)を経て、中國(guó)共産黨が創(chuàng)立されるまでの歴史を描いている。
コミュニティサイト?豆瓣のあるユーザーは、「歴史がテーマで中國(guó)の國(guó)策を反映させた主旋律作品である上、最初から最後まで、文化人の演説、會(huì)議、議論、爭(zhēng)い、罵倒が続くドラマなのに、見(jiàn)ていてなぜこんなにスカッとするのだろう?」とコメントを寄せている。
「覚醒年代」は、これまでの主旋律ドラマとは異なり、道理ばかり説いていて、視聴者が共感を覚えるための土臺(tái)がないようなドラマではない。「覚醒年代」は、この100年の間にあった物語(yǔ)だけを描き、なぜ、若者が強(qiáng)ければ、中國(guó)も強(qiáng)くなるかを、時(shí)空を超えた視點(diǎn)から今の若者たちに伝えている。
以前は、陳獨(dú)秀しか知らなかったという人も、その息子の陳延年と陳喬年のことを知れば、上海烈士陵園に赴き、獻(xiàn)花し、哀悼の意を表したいと思うようになるだろう。ドラマ製作者側(cè)は関連商品を発表していないが、ネットユーザーたちは自らネット上で影印本の「新青年」創(chuàng)刊號(hào)を購(gòu)入し、関連商品をコレクションし始めた。さらに、當(dāng)時(shí)の痕跡を探し求め、博物館に足を運(yùn)んだ人もいる。
こうした現(xiàn)象を見(jiàn)ても、視聴者はドラマの真意を理解していることが分かる。
高考の作文問(wèn)題がきっかけで、「覚醒年代」が再び大きな話題になっている。そしてそれは実のところ、多くの人が思いを一つにし、結(jié)束力を示すという非常に貴重な機(jī)會(huì)となっている。
「覚醒年代」のラストシーンを見(jiàn)て、多くの人は、「あの時(shí)代に本當(dāng)に行ってみたい」など、ドラマが終わってしまうのを惜しんだ。どこまでも暗く、無(wú)力な時(shí)代などにどうして行きたいのかという意見(jiàn)もあるだろう。しかし、視聴者が「行きたい」としているのは、偉大な人物が次々と登場(chǎng)し、文化人が栄耀栄華をうち捨て、國(guó)を救う運(yùn)動(dòng)に身を奉げたロマンチックな覚醒の時(shí)代なのだ。
あるネットユーザーの「『覚醒年代』の続編はあるのだろうか?」のコメントに対する、「私たちの今の幸せな生活こそが、その続編だ」という答えに、ネットユーザー1萬(wàn)人以上が「いいね!」を寄せている。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年6月10日