かつて、上海には特色ある通りがたくさんあった。たとえば、華亭路や七浦路の服飾街、江陰路の花鳥街、東臺路の骨董品街など……。しかし都市が発展するにつれ、しだいに消滅したり、あるいは専門業者が入ってきてデパートやショッピングセンターを設立したために、だんだんと減ってしまった。
東臺路は今でも殘る數少ない特色ある通りのひとつ。東臺路古玩街(骨董品街)といっても、上海の地元の人でさえ知っている人はそんなに多くはないが、外國人観光客にとっては欠かせない買い物スポットになっていて、米國や日本の航空會社が配る上海観光マップには必ず標示されている。クリントン氏が訪中したときも訪問候補地のひとつに挙がった。
現在の東臺路古玩市場は「店の後ろに店があり、店舗の中に店舗がある」という構造になっている。一番外側は整然と建ち並ぶトタン張りの店舗からなり、店主の多くは河南人や安徽人。主に工蕓品、かろうじて骨董品と呼べるものを扱っている。ただしこれらの工蕓品は非常に「上海的」あるため、ここへやって來て掘り出し物を探す外國人に、ここは「上海」であることを気づかせてくれる。古い、あるいは新しく刷られたカレンダーや古いレコードプレーヤー、古いレコード、1930年代の扇風機、古い電話機、鳥かご……。
こういったトタン張りの店舗の後ろにある民家にも骨董品が置かれている。非常にひっそりと存在しているのでよく見ないと発見できないが、これこそが本當の骨董品店である。これらの店の店主は早くに東臺路で立身出世した商人であり、彼らこそが骨董品のエキスパートであって、店內には価値の高い貴重な品が収蔵されている可能性が高い。
東臺路は上海市盧灣區の東北部に位置し、老城廂のすぐ近く。東臺路古玩市場は厳密には「瀏河路舊工蕓品市場」と呼ぶべきで、東臺路と瀏河路が交わる場所にある。東臺路のほうが名の知れた通りであったために「東臺路古玩市場」と呼ばれるようになったのだ。
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「チャイナネット」 2010年1月27日
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