滕華弢監督による、職場を舞臺にした作品『浮沈』の撮影が上海で始まった。同作品には、日本人俳優の矢野浩二さんも出演する。
外資系企業の職場を舞臺に、それぞれの浮き沈みを題材にした同作品には、社會の激しい矛盾や闘爭の中で生きる人々の生活や職場での厳しい生存の様子がリアルに描かれている。作品を手がけるのは、映畫『失戀33日』で近ごろ再び注目を浴びている滕華弢監督だ。
矢野さんは外資系企業の販売部門ディレクターを演じる。この役は悪い見本となる人物だが、悪い人ではない。役の複雑さから、演じるのに深い理解と経験が必要で、矢野さんにとっては演技の幅を広げる役と言える。
滕華弢監督と矢野さんがタッグを組むのはこれが2回目となる。初めてタッグを組んだのは11年前、それも矢野さんが中國で出演した最初の作品だ。11年ぶりに手を組み、滕華弢監督は「矢野さんは非常に優秀な役者だ」と絶賛。過去の協力もあり、2人の息もますます合ってきている。
矢野さんは、「素直な気持ち、良い緊張感をもって撮影をやらせてもらっている。素晴らしい監督スタッフ、素晴らしい腳本、素晴らしい俳優達、このような作品に関わることができて非常に光栄。まだ撮影シーンが殘っていて、3月上旬には香港ロケも控えている。最後まで気を抜くことなく役に沒頭していきたい」と意気込みを語った。