「ムーラン」(98)古代中國を舞臺に中國の伝説『花木蘭』をモデルとしたディズニーの長編アニメーション映畫。 |
20世紀初め、中國をまったく無視していた西洋映畫が、1960年代になると映畫の中で中國人のイメージや中國的要素が徐々に見られるようになった。しかし多くは中國を否定的なイメージで捉えたものだった。丁媛氏によると、數十年前に描かれた中國的要素はすべて紋切り型であり、米國社會の中國(映畫撮影時より數十年前から100年前の中國)に対する認識では、中國人や華僑はマイナーな存在にすぎず、そのイメージは、野菜売りやマフィア、武術館経営者などでしかなかったという。
それが、ブルース?リー(李小龍)が米國で人気を博したことで、ようやく新しいイメージが登場した。しかし、この新しいスタイルのイメージも、結局は紋切り型の「カンフーアクション俳優」というイメージに変わる?,F在、映畫の中の中國人はようやく雑貨店の店主ではなくなり、カンフーを使うマフィアや、IT系の技術オタクの中國人などが登場してきた。「ひとつの紋切り型のイメージが別の紋切り型のイメージに取って代わっただけ」と丁媛氏は語る。