羊八井は標高4300メートル、チベット自治區ラサ市から90キロあまりに位置する。かつてここには緑が一面に広がる牧場しかなく、地下から噴き出す熱水が勢いよく流れ続け、湯気が一日中立ち上っていた。1974年以降、中國政府は羊八井開発を重點科學技術攻関(難関攻略)プロジェクトに位置づけ、相次いで2億元あまりの資金を投入した。チベット族と漢民族の技術者が困難に耐えながら取り組んだ結果、豊富な地熱資源の開発?利用がスタートした。1975年にチベット第三地質調査大隊がコアドリルを使用し、中國初の蒸気井を掘削した。1977年10月には、羊八井の地熱フィールドに1基目の1000キロワットの地熱発電実験用ユニットを設置した。
現在、羊八井地熱発電所は地熱発電実験基地として中國最大規模を誇り、世界で唯一中溫の淺層に蓄えられた地熱エネルギーを利用し工業用発電を行っている。発電所には3000キロワットのユニット8基が設置され、総設備容量は2萬5000キロワットに達する。2008年末の時點で、チベット向けの発電量は合計12億キロワット時に達し、ラサ市の送電網において年間送電量の45%を占めるに至った。
「チャイナネット」2009年12月2日