4萬ヶ所の危険ダムの恐ろしさ
一度の列車事故で數百人が死傷する。一回のダム決壊では數萬人、數十萬人、數百萬人が住処を失うことになる。
その危険は目の前にある。世界でダムを最も多く擁する中國で、現在、史上最大規模の危険性があるダムの補修工事が展開されている。
1950~70年代、中國は世界でダムが最も多い國になった。目下、8.7萬ヶ所のダムが存在し、ほとんどがその頃建設されたものだ。だが、當時の技術レベルや経済的な條件の影響で、多くのダムにクォリティーや建設レベルに問題があり、またほとんどが小型ダムで、その小型ダムの90%以上が土つくりのフィルダムだ。その壽命はほぼ50年といわれており、基本的にその耐用期限は過ぎている。しかも、これから數十年使用するに當たり、必要とされるメンテナンス費用が不足しており、潛在的な危険性のあるダムは半分以上で4萬ヶ所以上という。
この4萬ヶ所を超える危険ダムのほとんどは広大な農村部に點在しており、また一部の県や市の上流に當たる。過去の統計によれば、全國で水沒する大都市は179ヶ所で全國の都市全體の25.4%、同じく水沒する中都市は285ヶ所で全國の16.7%を占める。
「古いダムの危険性は高い。一度、決壊すれば、家も田畑も工場も鉄道も、都市全體を飲み込んでしまう。ダムの安全は今までの政府も重視してきた。」國家水利建設管理司ダム所の徐元明所長は「中國経済周刊」の取材に対し、重視しているものの、完全には避けられないと表明している。
全國のダムの半分に危険性