烏鎮(zhèn)という町のユニークなところは景勝地全體のロケーションにある。2キロに及ぶ観光ベルトは東柵老街、観前街、川のほとりの樓閣、回廊からなっており、東から西へ、そしてさらに東へと輪のような形をしており、観光スポットについて言うと、その順序は伝統(tǒng)的な民家の建ち並ぶ地域、伝統(tǒng)手工業(yè)作業(yè)場區(qū)、伝統(tǒng)文化區(qū)、伝統(tǒng)飲食區(qū)、伝統(tǒng)店舗區(qū)と水郷風(fēng)習(xí)區(qū)という具合である。
區(qū)域ごとに異なった特色があり、観光客の異なった必要を満たすことができる。
伝統(tǒng)的な民家の建ち並ぶ地域に入ると、そこに老街があり、道路
は青石といわれる石材で舗裝したもので、道の両側(cè)に木造の家屋が軒を並べており、住民たちはのんびりと落ち著いた暮らしをしており、観光客は歴史のタイムトンネルとも言える清(1616-1911)の末期の烏鎮(zhèn)にいるような気がし、若者たちは古跡を訪ね、お年寄りたちは歴史をさかのぼり、幼年時代をふりかえり、往時の長江以南地域の古い町並みのありし日の姿を目にすることができる。
公生糟坊(もち米やもちあわで酒を作る小さな作業(yè)場)が目の前に現(xiàn)れると伝統(tǒng)手工業(yè)作業(yè)場區(qū)に著くことになる。この一帯では烏鎮(zhèn)の民間に広く伝わっている工蕓品の製作の模様――藍色のプリント捺染、タバコ包裝、まわた、布靴、お菓子類、竹製器具などの製作過程が展示されている。観光客はこれらの伝統(tǒng)的な民間工蕓品の製作のプロセスをつぶさに見て回り、好みのものを買うほか、製作過程に仲間入りすることもできる。現(xiàn)代化した生産の普及につれて、これらの伝統(tǒng)的な制作方法を知る人は少なくなっているので、観光客が観光を兼ねて知識も身に付けられることは一石二鳥と言えよう。
伝統(tǒng)文化區(qū)には中國近?現(xiàn)代の著名な作家茅盾の舊居、立志書院、茅盾の作品の中に出てくる林家舗子、修真観(道教の寺)、伝統(tǒng)芝居の舞臺、翰林(史書の編さんに攜わった官吏)の邸宅、余榴梁貨幣館があり、観光客は烏鎮(zhèn)の文化の長い歴史を知ることができる。
この長江以南の水郷のいま一つの特色は手軽な料理である。食が長江以南にあるといわれてきたが、ここでは長江以南地域でよく知られている百年の歴史のある名物料理の三珍醤鶏(醤油で煮込んだ鶏肉)、烏鎮(zhèn)のヒツジ肉、および著名な地方名物料理の荷葉粉蒸肉(ハスの葉と豚肉のひき肉の合わせ蒸し)、定勝糕(お菓子)などを味わうことができる。みなさんがグルメ通であるならば、是非とも機會を逃さないように。古めかしい旅館やレストラン以外に、茶店も烏鎮(zhèn)の水郷の特色を示す主な存在であり、本場のキクの花のお茶は甘くてあっさりしているばかりでなく、養(yǎng)顔という美容の効もある。食事の後、茶樓(樓閣式の茶店)で一服すれば、実に楽しい。
水郷風(fēng)習(xí)區(qū)は以上の各區(qū)域と川を隔てて向かい合った形になっており、川沿いの1000メートルもの古い河岸と川のほとりの樓閣、回廊は長江以南地域の水郷の趣きがある。前世紀(jì)の初め頃に石材を敷き詰めて作った道をそぞろ歩くかまたは小舟に乗って遊覧すれば、家屋の影が川の水の中に映り、流れとともに揺れ、実にうっとりさせられる。
「チャイナネット」2005年1月21日