中國誌「環球」は「『膠著を打開し再び曙光がきざす中日関係』――王毅駐日大使に聞く」との署名記事を16日號に掲載する。以下、全文を転載する。
環球:中國外交全體において、日本はどのような位置を占めるか。
王毅:中日両國は2千年余りの交流史を持つ。これは他國との関係にはないものだ。長い交流の歴史には、われわれがいくら使っても盡きることのないほど、先人の多くの知恵と遺産が積み上げられている。古代において中國は、日本が長きにわたって學び、參考にし、さらには模倣する対象ですらあった。近代においては、日本軍國主義が中華民族に大きな災禍をもたらした。中日雙方は異なる意味で、相手民族の道のりに、直接的で重大な影響をもたらしたことがあるといえよう。
新中國成立以來、中國の政府と歴代の指導者は中日関係を非常に重視し、またこのために多くの心血を注いできた。現在中國は全方位外交を進めており、大國を要、近隣國を最重要と見なしている。日本は大國の1つであるとともに、近隣國でもあり、両方の屬性を備えている。外交全體の計畫において、常に多角的な検討と判斷を要する重要要素の1つだ。
日本はすでに中國の重要な経済?貿易パートナーとなっている。両國の貿易額は、今年中に2千億ドルを突破する見込みだ。これは中國と歐州連合(EU)全體の貿易水準に相當する。日本の対中投資は累計で3萬6千件を超え、両國は300組以上の友好都市を結び、今年の両國間の往來は450萬人を超えようとしている。両國は経済的にはすでに、分離不能な利益共有関係を形成している。
両國は共に「追いつき追い越せ」型の國であり、中國が現在抱えている多くの問題は、かつて日本も経験してきたものだ。日本の経験と教訓は、他の國々のものよりも、かなり參考になる。われわれの科學的発展観の実現や調和社會の構築にとっても、參考にする意義がある。
両國は共に全世界、特にアジアの問題に対して重要な影響を持つ國であり、雙方は地域?國際舞臺においても、対話と意思疎通を強化していく必要がある。
歴史的な淵源においても、現実的な利害においても、地縁的な連動においても、日本は中國外交全體において、獨特かつ重要な位置を占めていると言えるだろう。
「人民網日本語版」2006年12月12日