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出る杭は豪華に祭られる パート4 |
発信時間: 2010-02-08 | チャイナネット |
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(前回からの続き) とここまで、僕が強気で書けましたのも理由があってですね、ラフの調査段階ですが、企業へのアンケートや、個別の質問などから、こうした性質がなんとなく見えてきているところがあります。まだ、データにはなっていないので確証はないのですが、これらの仮説はあたっているかもしれません。 ほかにも、この狀況を説明する要素としては、「関係(Guanxi)」などがいえます。これは、中國語の一般用語ですが、経営學上で、英語の文章でも“Guanxi”(グアンシー)と使われたりするものがあります。なにかといえば、日本語の「コネ」ということになりますが、簡単に説明すれば、そうですね、中國の企業の社長さんなどが、政府関係者とグアンシーがあれば、より効率的にビジネスをすすめることができるので、結果として、グアンシーは企業の業績にプラスの影響を與える、というようなものです。 ですから、大企業の経営者はグアンシーがあるので、「何か特別な力をもって」制度をまもる必要はないのかもしれません。 はい、ここまでが「組織は制度に従うか」という議論でした。そしてそれぞれの中國、日本の狀況を考えてみましたね。中國內の中國企業と日本國內の日本企業でした。 ブログを書いているうちに思いつきましたが、それでは、中國內で日本企業は制度に従うか?という応用も考えてみるのも面白いかもしれませんね!とくに、企業行動が異なった大企業についてはどのようなものになるでしょうか。中國內での日本の大企業は制度を遵守するのかしないのか、ということですね。 これまでの議論をふまえれば、ひとつの日本の大企業が、日本での遵守レベルよりも中國では遵守レベルを下げる可能性は高いですよね、それでも、グアンシーの弱さから、同じサイズの同じ産業內の競合する中國企業よりも、遵守レベルは高いかもしれません。すると、この2つの要因から考えれば、????うーん、考えているだけで面白くなってきました。これは調査せねば!! ということで、今回のテーマはここでおしまいです!それでは! (中川幸司 アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員) 「チャイナネット」 2010年2月8日 |
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