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JETRO北京センター所長:連攜強化へ向う地域経済 |
発信時間: 2008-12-01 | チャイナネット |
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中國への期待値高まる 2007年11月20日、シンガポールで開催された「ASEAN+3」の10周年記念式典で、ケーキにナイフを入れるシンガポールのリー?シェンロン首相(左から7人目)と中國の溫家寶総理(左から5人目)、日本の福田首相(左から6人目)ら各國の指導者たち(新華社) この點でも、中國の役割は大きいと言えます。まず、中國と周辺諸國?地域との経済関係の発展が指摘できます。例えば、中國とASEANの域內貿易比率は21.5%で、日本とASEANの26.2%に拮抗しつつあるほか、アジア諸國との貿易(とくに輸入)を拡大している點です。2007年のASEAN?中國間の貿易総額は、2003年の3倍の1711億ドルに達しています。 次が、中國の地政學的位置です。南では、例えば、広西チワン自治區の中心都市である南寧で、毎年「中國—ASEAN博覧會」が開催されるなど、ASEANとの経済交流が活発化しています。また南寧からハノイまでは高速道路(180キロ)で4時間です。さらにシンガポール―昆明間鉄道連結プロジェクトの研究が進んでいるなど、中國南部とASEANとの経済一體化へ向けたプロジェクトが実質的に進んでいます。北では、例えば、黒竜江省とロシア極東との経済関係が拡大しており、日本、韓國を含めた新たな経済補完関係が構築される可能性が出てきたことが指摘できます(注4)。 西では、例えば、上海協力機構(SCO)の中心的主催者として、中國はロシア、中央アジアとの経済交流で有利な立場にあり、そして、東では、日本、韓國のアジアの経済大國と面しており、経済協力関係が拡大発展しています(注5)。目下、中日韓三カ國間にはFTAが結ばれていませんが、中日韓FTAは東アジアにおける包括的な地域経済連攜を発展させるカギといえます。三國間には、農業分野などでの利害関係もありますが、締結に向け官民で研究が進められており、締結までの時間は縮まりつつあります。 北京オリンピックで中國に世界の目が集まりました。今度は、アジアにおける経済連攜に世界の関心を喚起させる上で、中國には、チャイナパワーを大いに発揮してもらいたいものです。
注1 交渉決裂の主要因として、「農産品の特別セーフガード、工業製品の関稅引下げ問題における先進國と開発途上國(とくに米國とインド)の対立」にあるとしている(商務部所管の『國際商報』7月31日)。 注2 陳部長はインタビューに答え、「交渉決裂後、EU、オーストラリア、ブラジルなど主要參加國が中國に感謝の意を表明した。米國、インドでさえも交渉における中國の建設的役割を認めた」(21世紀ネット 2008年8月4日)と言っている。 注3 ASEANは2015年にASEAN共同體(安全保障、経済、社會文化の3つの共同體から構成され、物品、資本、サービス、人の移動などがいちだんと自由化される)を創設することで合意している。また、EUとは2007年5月にFTA交渉を開始。 注4 中國における東北振興策、ロシアにおける極東開発の積極化、日本と韓國におけるランドブリッジ(シベリア鉄道など)の積極利用などこの地域での経済協力関係?補完関係に進展が見られること。また、2007年の大連での初のダボス夏會議の開催、2012年のウラジオストクでのAPECの開催などで世界の関心が集まりつつある。 注5 日本にとって中國は最大の貿易相手國、韓國にとって、中國は最大の投資先など。 ?人民中國インターネット版?より2008年12月1日 |
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