傍観者の目で見れば、安倍氏、福田氏と麻生氏の3世代の首相の対中姿勢の調整は、これら3氏の不安定な政治的地位と切り離すことができない。小泉氏が失腳した後、中日関係が相対的な安定を維持しているのは、決してその後継者が「親中」あるいはその対中態度に本當に戦略的転換が生じたからではない。ほかでもなくこの原因であるかも知れないのは、2年余いらいの日本メディアは中日首脳會談について、よく使った見出しの1つは「日中の(互いに近寄る)ショー」で、なんとなしに読者に次のようなシグナル――「これは外交のショーだ」ということを伝えた。
中日関係についての相互報道において、両方の格差はさらに大きなものである。最も落差を體現することができるのは「冷凍ギョーザによる中毒」の事件であるかもしれず、中國の主流メディアは基本的に事件の発展に対する簡単な敘述のみにとどめた。
これと相反し、2008年1月末に事件が明るみにされた後、日本のマスコミはほとんど全力を上げてそれを浮き出させた。最初の10數日間に、「毒ギョーザ事件」は毎日各新聞の一面のトップとなった。テレビはさらに晝夜途切れることなく報道を続け、その中に無責任なセーセショナルな言論も乏しくはなかった。一部日本メディアはまた中國のオリンピック主催の能力を疑い、さらには中國人の「國民性」について議論した。日本政府の世論調査によると、66.6%のアンケート対象者は「中國に対し好感はなく」、それは明らかに上述の世論の誘導と関係がある。
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