日本の執拗さと米國の介入は、東アジアの領土爭いを活発化させている。アジアの注意力はいくつかの島に集中し、協力?発展のアジアは怒り?対抗のアジアに変わりつつある。このような変化が中國の利益にならないことは明らかだ。「環球時報」が伝えた。
東アジアは、世界で最も活力のある発展エリアとしての地位を數十年維持してきたが、その間に起こった數回の対立はこの地域を主導することはできなかった。米國は今、地域の注意力を領土爭いに集中させている。これを最も気にしていないのは、経済面で中國より優位に立つことを望む日本と中國に追いつきたいインドだろう。
東南アジア諸國はそれ以上に気をもんでいる。これらの國は外部の力が中國臺頭のバランスを取り、領土対話での能力が高まることを望んでいるが、急成長の道を歩んでいるため、先進國だが停滯している日本より地域の安定を重んじている。
東アジアが島の領有権でもつれているとき、最大の利益を得ているのは米國だ。米國は中國と周辺國の関係を裂く大量の資源を節約し、非常に少ないコストで「アジア主導」を実現できる。
直面している様々な爭いや目に見えない各種の畫策に対し、いかに落ち著いて対処するか、またこれらの爭いと畫策にはまらないようにするかは、中國人の智恵と意気を今後試すことになるだろう。
中國は一つ一つのやり方で挑発者と闘わざるを得ないかもしれないが、正しい判斷を失ったり、挑発者から學んだりしてはならず、自身の最大の戦略的目的とは何かを終始念頭に置く必要がある。中國は発展を加速化し、現代化された強國を建設しなければならない。
島を守ることは中國臺頭を実現させる「お決まりの動作」だが、米國のような外の強國が介入したことで、実現は非常に複雑になっている。東アジアのどの國にも島の爭いを解決した経験はなく、全世界でも非常に少なく、中國は道を探りながら前進するしかない。
強硬な姿勢は時には必要だが、最も簡単な手段でもあり、結果的に爭いのある國同士の強硬を重ね合わせることになる。世界的に見れば、弱い國は弱さを隠すためにより強硬な姿勢を示す傾向にあり、大國や実力のある國は原則を気にする傾向にある。大國には多くのてこがあるため、態度と手段において柔軟性を維持する可能性がある。
中國は東アジアで総合的な力が最も強い國だが、東アジアの問題が國際化すればそうではなくなる。
要するに、中國は領土問題において「強硬なほどよい」というわけではない。中國はまず問題の解決を進め、それができなければ東アジアの領土爭いを米國の利益にとってプラスになるように進めてはならず、最優先して解決するアジアの最も重要な問題としてはいけない。
領土問題を解決するには中國の豊富な智恵が必要で、中國の態度も小國より戦略的であるべきだ。大國としては難しいところもあり、その難しさはまず、中國の利益が多様なことにあり、時には互いに食い違うこともある。たとえば、中國発展のマクロ環境を守るには、10本の指を使って10個のノミを押さえるのでなく、こぶしを摑む力がなければならない。しかし領土爭いで中國はどこまで我慢すべきだろうか。これに標準的な答えはなく、限度は東アジアの各種の力と動機を合わせてはかるしかない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年11月5日