産業(yè)の空洞化といえば普通は生産現(xiàn)場のことを指し、企業(yè)が國外に生産基地を移転しても、技術(shù)部門や研究開発部門には関係ない。例えば、ホンダは金型開発で、成形用生産の金型はすべて中國で生産しているが、実験用金型は日本のメーカーに委託している。実験用金型は改造?修理を繰り返す必要があり、改造?修理の記録からホンダの設(shè)計(jì)理念や経験を會(huì)得することができる。日本人はこうした機(jī)密を他人に渡すのを嫌がる。企業(yè)でさえそうなら、國家プロジェクトならなおさらのことだ。

しかし今、日本は長年育んできた経験と技術(shù)をいかに守るかが大きな問題になっている。大地震による災(zāi)害とそれに続く災(zāi)害により、各企業(yè)は部品生産の分散、さらにはカギを握る部品の國外での生産を余儀なくされている。「最重要、最核心、最新型の製品と部品は日本國內(nèi)で」というわけにはいかなくなっているのだ。

さらに日本人を悩ませることがある。

東北大學(xué)の安彥謙次教授はこのほど、研究に必要な資金をすべて提供するという條件で、米國で研究を続けるよう米國側(cè)から要請があった。

安彥教授は今年3月末まで日本の國家予算と自動(dòng)車メーカーからの支援により、純度99.9996％以上の超高純度鉄の研究を行っていた。この鉄は不純物が一般的な純鉄の1000分の1ほどで、耐食性、溶接性が高く、疲労亀裂が生じにくいという特徴がある。日本の自動(dòng)車産業(yè)はこの研究に高い興味を示していた。ところが、今年4月1日以降の新年度予算で震災(zāi)の影響により、安彥教授の予算請求が白紙となったのだ。それに追い討ちをかけるように、教授を支援してきた自動(dòng)車メーカーまでも資金難で支援を中斷した。米國からの要請があったのはそんなときだった。

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