『必読!今、中國が面白い 2011』 表紙
日本僑報社から刊行されている「必読!今、中國が面白い」シリーズ5冊目となる『必読!今、中國が面白い 2011』が、6月28日から日本全國で発売される。
本書は2009年末から2010年末にかけて人民日報に掲載された數萬件の記事から、日本人の視點で選んだ15ジャンル、60本を日本語に訳し、それぞれに寸評を付した一冊で、NPO法人日中翻訳活動推進協會「而立會」が訳し、日本麗澤大學教授三潴正道氏が監訳した。
本書について、三潴教授は次のように語っている。「2010年はまず上海萬博の開催という明るい話題がありました。北京オリンピックに続くビッグイベントで、民衆の素樸な友好精神?ボランティア精神の発露という側面、環境志向の未來都市づくりという側面は國際的にも広く共感を呼びました。一方、國の威信をかけたイベントであるがゆえの強引さ、強制立ち退きや情報統制という側面も垣間見られました」
三潴教授はまた次のように述べている。「今年三月の東日本大震災で中國國民が日本に寄せた同情と援助、中國政府の支援を目にするにつけ、多くの人の幅広い、そして営々として重ねてきた友好の努力を一瞬にして葬り去る政治の愚に怒りを覚えずに入られません。領土問題を両國のあらゆるチャンネルに一挙に波及させ、それを人質にとるような形でのごり押しは、その主張の當否にかかわらず、友好を賽の河原の石積みにしてしまいます」
本書の【世界が中國を知る─上海萬博に寄せて】という前書きで、三潴教授は次のように結んだ。「互いの國家利益を調整する國際政治學的立場、互いの長所を補い合いつつシナジー効果を目指す國際経済學的立場、どちらも重要ですが、大本には政治的経済的利益で右往左往せず、互いの文化を尊重し學び合う高い見識が必要です。それがなければ、金の切れ目が縁の切れ目とばかり利害で左右される國家関係に墮してしまい、「きれいごと」というレッテルを貼ってこれを軽視すれば、成熟した日中関係の構築など絵に描いた餅になってしまうことを肝に銘じておきたいものです」
この本は下記の十五章から構成されている。第一章「日本と中國」の巻/第二章「変わりゆく中國」の巻/第三章「人口と出産」の巻/第四章「文化の保存継承」の巻/第五章「『言葉』にまつわる話」の巻/第六章「庶民の話題」の巻/第七章「環境問題」の巻/第八章「食品?薬品の安全」の巻/第九章「醫學に関する話題」の巻/第一〇章「福祉&ボランティア」の巻/第一一章「進學難」の巻/第一二章「就職にまつわる話」の巻/第一三章「モラルと信用」の巻/第一四章「地域発展」の巻/第一五章「未來へ向けて」の巻。
このシリーズは2006年から刊行して來ている。內容が面白く多くの読者の好評を博し、朝日新聞をはじめ、日本のメディアが本シリーズを賞賛している。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年6月27日