JR仙臺駅の渡邉英明駅長はこのほど、人民網のインタビューに応じ、東北新幹線の地震対策や震災復興における鉄道の役割などについて語った。
東北新幹線は今回の震災で脫線せず、乗客は全員無事だった要因として、渡邉駅長は、これまでの震災の経験や教訓を生かしていることを挙げた。1995年の阪神淡路大震災、2004年の中越沖地震の発生後、高架橋の耐震補強を行ったほか、新幹線の沿線および海岸沿いに計97カ所の地震計が設置した。今回の震災では、海岸沿いに設置された地震計により、地震が到達する約12-15秒前に新幹線を停止させることができたという。このほか脫線しても車両が大きく線路からはみ出さないよう臺車にL型のガイドを取り付けている。
東北新幹線の運行狀況については、7月9日から徐行運転區間を一部解除し、運転本數は通常の97%まで回復したほか、到達時分も大幅短縮したと説明。東北新幹線のシンボルである新型車両「はやぶさ」も同日から、東京-新青森1日2往復、東京-仙臺1日1往復へと運転本數が増えたと語った。
震災復興における鉄道の役割については、「外國人観光客に利用してもらい、本格的な復興?復舊を実現するするための力になりたい」と話した。JR東日本は、東北を訪れるボランティアに対する支援として、片道切符やJR東日本パスなどの各種切符を特別価格で提供している。
渡邉駅長は「今回の震災で安全が第一と改めて実感した」と語り、「駅の中でも常日頃から安全を意識していく」との姿勢を示した。また新幹線だけでなく、在來線と組み合わせて地域の振興につなげていく必要性を指摘した。
渡邉駅長は最後に中國の観光客向けて、「人の交流?移動が復興の源になる。ぜひお越しいただきたい」と熱意のこもったメッセージを送った。
「人民網日本語版」2011年7月15日