「環(huán)球時(shí)報(bào)」5月7日付け記事　金融危機(jī)の影響がまだ殘る中、企業(yè)の経営と管理の見直しが議論されている。企業(yè)の使命については、「株主価値を高めること」と「顧客のニーズを満たすこと」の2つの意見があり、これらは大いに考える価値のある問題だ。

まず、株主価値を最大にするという考えは正しくない。西側(cè)企業(yè)の経営陣の仕事は株主の利益に貢獻(xiàn)すること、つまり株価を上げることだ。しかし、高いときと低いときがある株価を短期間で下げずに上げるというのは、短期的な目標(biāo)を重視したやり方である。このような経営陣は、企業(yè)の長期的な発展目標(biāo)の設(shè)定を誤らせることになる。長期的な発展目標(biāo)は優(yōu)れた企業(yè)の発展の基盤である。

私はもう1つの考え「企業(yè)の価値は顧客のニーズを満たすことにある」に賛成だ。日本で、お客様は「王様」である?！竿鯓敗工我纫螭蛑?、顧客のニーズを満たす必要がある。しかしここに矛盾がある。顧客のニーズを満たすために企業(yè)は長期的な発展戦略を立てなければならない。たとえば、1933年創(chuàng)業(yè)のトヨタ自動(dòng)車は數(shù)十年かけて生産體制を少しずつ改善、整備した。これは非常に長い道のりで、簡単にできることではない。株主価値を短期間で最大にするだけでは、多くの企業(yè)が遂げたような長い道のりの完走は保証できない。

次に、西側(cè)の経営理念における「金の手錠」をかけるやり方は自身を苦しめている。日本の企業(yè)文化と比べると、西側(cè)の経営陣は主にストックオプション（通稱「金の手錠」）に頼って業(yè)績向上を図る傾向にある。3カ月後に株価を上げることができれば、利益が得られる。個(gè)人の利益と自身の管理における役割は連動(dòng)している。これが、西側(cè)の経営陣が短期間での収益を好む理由である。

最後に、西側(cè)の実業(yè)界の指導(dǎo)力に道徳面の欠陥がある。良い指導(dǎo)者とはどんな人のことか。変革を指導(dǎo)できる人とはどのような人か。東西にかかわらず、成功する指導(dǎo)者には強(qiáng)い願(yuàn)望があり、それをもとに目標(biāo)を達(dá)成し、企業(yè)が業(yè)界トップになれるよう目指す。この點(diǎn)において、東西の優(yōu)秀な指導(dǎo)者の素質(zhì)に差はない。しかし、西側(cè)の指導(dǎo)理念には実踐において2つの欠陥がある。

一つは、成功する指導(dǎo)者は周囲の人に配慮し、従業(yè)員を「経費(fèi)」でなく「資産」と見なしているが、多くの西側(cè)の経営者は従業(yè)員を「経費(fèi)」と見なしている。従業(yè)員の解雇はコスト削減の最善策であるため、従業(yè)員との関係が「マネーゲーム」化している。このような「指導(dǎo)力」が會(huì)社を良くできるはずがない。

もう一つは、成功する指導(dǎo)者は「質(zhì)」と「経費(fèi)」を正確に判斷しなければならないが、西側(cè)の経営陣は質(zhì)でなく経費(fèi)を重視する傾向にある。この點(diǎn)からも、どのような指導(dǎo)者が長期的に成功するかが容易にわかる。（作者：米國で「改善の父」と稱される今井正明氏）

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」2012年5月7日