日本の華字紙「新華僑報」ウェブ版で先ごろ発表された記事によると、21世紀に入り、日本で多くの「姥捨て山」が出現しているという。姥捨て山とはすなわち日本の病院のことである。家族にとっては荷が軽くなるが、そのぶん「白衣の天使」が苦しむことになる。看護師たちは老人たちの世話のため、晝も夜もなく働き、なかには過労で早死にする「翼の折れた天使」も少なくない。以下は要約。
かつての日本は災害が頻発し、生産力が停滯していたため、野蠻な伝統もあった。時の為政者は60歳以上の老人を山の奧深くに捨てることで國家や家庭の負擔を下げようとした。これについては日本の歴史小説「楢山節考」に詳しい。
日本では「少子高齢化」が日増しに大きな問題となっている。日本の老年人口は増え続けており、現在5人に1人が75歳以上となっている。老人の多くは體が弱って様々な病気にかかっており、家族の負擔は耐えきれないほどになっている。そして今、病院が現代の「姥捨て山」となってしまった。
一部の家族は、老人を病院に送った後に放置し、病気が治っても退院手続きをしようとしない。病院が家族と連絡を取っても、家族は忙しいことを理由に拒絶するのだ。老人の醫療費は國家が負擔するため、放置していても安心なのである。
病気の老人の世話をする看護師は勤務時間が非常に長く、しばしば過労死が発生する。東京都済生會中央病院で2007年5月、24歳の高橋愛さんがひっそりと亡くなった。不治の病にかかったわけでも突発事故に遭ったわけでもない。過労で死んだのだ。調査によると、日本の女性看護師のうち、病気の老人の看護擔當は最も負擔が大きい。23人に1人の割合で毎月の殘業時間が60時間を超えるという。入院病棟1棟あたり1人の看護師が過労死のリスクにさらされていることになる。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月17日