日本厚生労働省のデータによると、2010年度日本の醫療費総額は36兆6000億円に達し、8年連続で記録を更新した。この數字は、日本のGDPの約10%に相當する。このうち完全に不必要な「過剰醫療費」が総額の54%を占め、「底なし沼」と化している。日本の醫療関係者は毎日必死に働いているが、多くの時間を診察の必要がない「患者」に費やしている。
日本の権威ある內科醫師は、「醫學的な観點から論じれば、風邪や下痢等の軽度な病気にかかり、病院でレントゲン等の診斷を行った場合、體が受けるダメージは病気を上回るものとなる。また年齢増加に伴い、血圧?血糖?血中脂質等の數値が上昇するのも正常であり、生活と食事の習慣に気をつければ予防?改善が可能だ。むやみに薬を服用し副作用が生じた場合、その他の癥狀を引き起こす恐れがある」と指摘した。上述した一例は、「過剰醫療」の中心になっている。
なぜ日本では、健康な人が醫者にかかるという奇妙な現象が起きているのか。日本には病気に対する多くの「獨自基準」があり、世界基準と一致していないことがその一因だ。つまり、世界各國で健康とされた人も、日本に來ると病人になるというわけだ。例えば糖尿病の診斷基準となる血液中のブドウ糖濃度の場合、世界基準は5.9%までを正常としているが、日本基準の場合5.2%を上回れば異常となる。日本の肥満の判定基準となるウエストサイズも頻繁に変更され、今年は正常とされた人も、來年は診療が必要な肥満者となる可能性がある。しかも日本政府は醫師會等の専門機関の主張を顧みず、科學的根拠のない多くの「獨自基準」を政策として推進している。醫師は「健康な病人」に対しても薬品や診斷を提供せざるを得なくなり、醫療費の浪費が生じている。