東アジアにおいて、「正常な國になる」に関する話題が長く取り沙汰されている。朝鮮半島と日本では、「正常な國」に関する議論が、公共のメディアによって頻繁に伝えられている。朝鮮半島の南北にとって、「正常」とは朝鮮半島の再統一を指す。日本にとって、「正常な國」とは軍事発展、および世界でその政治?経済の実力により「ふさわしい」役割を演じることを制限する憲法の條項の削除を指す。多くの日本人にとって、この概念は歴史の影の中に生きる必要がなくなることを意味する。日本は隣國との間で、謝罪型ではなく正常な外交関係を発展させられるというのだ。
これと比べ、中國の指導者は公の場で、中國が正常な國であるか否かについて発言したことはない。中國の指導者の言行から判斷すると、中國政府は現在の國際的な地位に満足しておらず、新たな地位を求めていることが分かる。新たな指導者の習近平氏は、中國の未來の目標は「中國の偉大なる復興」の実現だと重ねて強調しており、これを「中國の夢」と稱している。
この「復興」という概念は、日本でも歓迎されている。日本維新の會は、日本で3番目の規模を持つ政黨だ。「維新」と「復興」という二つの概念は、かつての栄光(強い日本帝國)を取り戻すことを意味している。この二つの概念は英語では些細な差があるが、中國語ではほとんど差がない。そのため中國と日本には、似通った動機と目標があることが分かる。
しかし中日の自身の目標に対する理解には、大きな差がある。中國にとって、「中國の夢」の中で最も重要なことはより強く豊かになり、かつての世界の中心という地位を取り戻し、國外勢力の脅威と干渉を受けなくなることを指す。日本維新の會にとって、「維新」は戦後に米國から押し付けられた平和憲法を改正し、日本の軍事力を強化し、防衛予算がGDPの1%しか占められないというボトルネックを突破することを指す。日本維新の會は少數派の黨であるが、その政治主張(特に外交政策)は、日本のナショナリストに迎合している。安倍首相は任期內の初年度に、類似した政策を試みた。
お互いに慎重な対応が必要
今や東アジアの現在の情勢を懸念する理由が生じている。なぜなら意識的な対立による衝突は、利益を巡る対立による衝突よりも複雑だからだ。東アジア諸國の隣國に対する評価は、往々にして誤解に基づくものだ。
中日両國は自國が平和を愛し、相手は侵略的だと考えている。立場が異なるため、同じ出來事に対して往々にしてまったく異なる解釈がなされる。この狀況の中、政権運営を擔當する各國の與黨は慎重に対応し、偏見と誤解が衝突のエスカレートを招くことを回避するべきだ。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2014年2月12日