東京の排水システムのすごさは地下貯水庫だけにとどまらない。彼らは世界最先端の地下分水システムも作っている。地下分水システムの正確な名稱は「首都圏外郭放水路」で、コンピュータで全制御されている。

それは地下50メートルの場所にあり、全長6.3キロ、直徑10.6メートルのトンネルである。トンネルは東京市內(nèi)の15700キロの都市下水道とつながっている。

管理センターは東京都の北側(cè)にある埼玉県にあり、江戸川河川事務(wù)所が管理している。総投資額は2400億円で、1992年に建設(shè)が始まり、15年を費(fèi)やし、2007年に完成した。

トンネルは高さ65メートル、直徑32メートルの立て穴5本を通じ、東京首都圏のいくつかの河流とつながり、分水口になっている。トンネルの末端には高さ25.4メートル、長さ177メートル、幅7メートルの巨大地下貯水庫があり、貯水量は76萬立方メートル。500トンのコンクリートの柱59本が、洪水の衝撃から守っている。1萬4000ワットの駆動エンジンを持つ大型吸水機(jī)4臺が、貯水を毎秒200立方メートルの速度で江戸川、そして海へと送り出す。

この大型地下貯水庫は、雨季の季節(jié)だけ使われる。それ以外の時(shí)期は水がないため、無料で參観が可能だ。この巨大地下空間はかなりインパクトのあるもので、自分の小ささを思い知らされるだけでなく、荘厳で神聖な雰囲気を持つ。そのため、日本人はここを「地下神殿」と呼ぶ。

政府?自治體がこのような大型地下張水滸や排水システムを建設(shè)する以外に、民間デベロッパーが高層マンションや高層ビルを作る際も、地下に貯水システムの建設(shè)が義務(wù)付けられている。

1990年代、日本では建築法が改正され、大型建築には必ず地下に雨水の貯水地と再利用システムの建設(shè)が義務(wù)付けられた。いわば「家の前の雪は自分で雪かきする」という義務(wù)である。

このシステムは、建築物周辺の雨水を集め、地下に作られた貯水庫に貯めるもので、通常時(shí)には雨水をビルのトイレや草花にあげる水などに使用する。

4年前に建設(shè)された高さ634メートルの「スカイツリー」地下にある雨水貯水庫と再利用システムには、もうひとつ、空調(diào)機(jī)能も加わった。寒い時(shí)には地下貯水庫の水を加熱する。その水は特殊な空調(diào)システムを通じてスカイツリー全體の室內(nèi)を溫かくする。夏になると、地下水は室溫より低いため、冷たい空気が空調(diào)システムを通じて室內(nèi)を冷やす。

これら東京のやり方は、これまで東京が経験してきた痛い過去の教訓(xùn)から考えだされたものであり、真摯に改善と管理を考えた結(jié)果である。武漢にせよ、中國の他の都市にせよ、地理環(huán)境や自然環(huán)境は東京と異なるだろう。しかし、東京のこのようなやり方は、多かれ少なかれ參考になるものだと思われる。

「中國網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」 2016年7月12日